学校日記

<校長室の窓> 言葉の力

公開日
2019/11/15
更新日
2019/11/16

校長室の窓(〜2020年度)

保護者の皆様へ

朝、校門で立哨していると、南中生が「おはようございます!」と、
元気に挨拶をしてくれます。
そのたびに、気持ちがパッと明るくなり、 
いい一日の始まりを予感させられます。
そして、挨拶という言葉の力を、改めて実感している今日この頃です。

以前、ある放送局が「日本語の美しい言葉」について、
アンケートを行ったところ、
 第1位 「ありがとう」
 第2位 「さようなら」
 第3位 「はい」
 第4位 「すみません」
 第5位 「おはようございます」

という言葉だったそうです。

私たちの日常生活で、小さな時から自然に使われている言葉ですね。
そんな美しい言葉は、人と人を結び、お互いの心と心を通い合わせ、
楽しく住みよい家庭や学校、社会をつくりだすための、
一番身近な「手段」なのだと感じています。

しかし、子どもを取り巻く日常生活では、
「ウザイ」「やつ」「死ね」などという
「美しい言葉」とは、かけ離れたような言葉も
聞こえてくることがあります。

言っている本人は、さほど悪気がなくても、
周りの人を知らず知らずのうちに傷つけている言葉です。
それと同時に、「言った本人に必ずかえってくる言葉」であり、
「自分自身の心も乱れさせるもの」ではないかと思います。

そのような言葉が、日常頻繁に使われているとしたら、
その人を取り巻く環境は、殺伐としたものになるでしょう。

私たちの心に大きな影響を及ぼす「言葉」。
また、物事を考えたり、表現したり、判断したりする上でも、
基盤となる「言葉」。
「言葉」は、人の感性や情緒の基盤であり、
その人の発する言葉一つで、
人柄や人間性が見えてきたりもします。

そんな大きな意味をもつ「言葉」を大切にしていきたいものです。

私たちは、
人は受ける言葉によって自分が思っている以上に影響を受け、
反対に自分の発する言葉で、
周りの人に影響を与えているということを自覚して、
生活していく必要があるのではないかと思います。


子どもたちが多くの時間を過ごす学校、
そして、生活の基盤となる家庭、
それぞれが「言葉の力」をしっかりと自覚し、
未来を担う子どもたちに正しい日本語、美しい日本語が身につくよう、
努めていきたいものです。

最後に、京都の禅寺のご住職様からいただいた言葉をご紹介します。

人とのつきあいで
大事なのは「心」ですが、
もっと大事なのは「言葉」です。

釈迦に説法をお許しください。