学校日記

<校長室の窓> 真実を語る勇気

公開日
2019/09/04
更新日
2019/09/04

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ

柔道のサイード・モライエ選手を知っていますか。
彼は、イランの選手で、世界柔道81kg級の前大会の覇者です。

実は、先月の世界柔道「東京大会」で、
彼は、祖国イランから圧力を受けました。
イランが国家として認めていないイスラエルの選手
との対戦を避けるため、途中棄権(きけん)を、
母国から求められたのです。

モラエイ選手は、その真実を国際柔道連盟(IJK)に、
打ち明けました。
彼は「黙っている」こともできたはずです。
しかし、勇気を出して告白し、棄権をしませんでした。

スポーツは、本来、国家間の対立を超えて「技」を競い合うものです。
そのスポーツの「本分(ほんぶん)」が守られるよう、
彼は、1人で国家と戦い、「真実」を語りました。
彼の「柔道魂」を、世界が讃えています。

もう、彼は、「イラン代表」として、
オリンピックに出場することはないでしょう。
身の危険もある彼は、現在、ドイツに住んでいます。
IJFは、彼がオリンピックに出場できるよう、
「救済措置」を検討しています。
1人の勇気のある人が、世界を動かしたのです。

「真実を語る勇気をもつ!」
簡単なようで、とても難しいことかもしれませんね。
でも、勇気を出して真実を語る人は、
必ず信頼され、周りから応援されるのです。

私も、勇気を出して「信実」を語れる人間になりたい!と思いました。
教師にも「失敗」や「過ち」はあります。
それを隠さず、迷惑をかけた人に謝る勇気を持ちたいと思いました。
そして、「正しい」と思うことを発信し、
「正しい」と思うことを実行していく!
そんな校長になりたいと思いました。

モライエ選手の詳細は、ココをクリックしてください。

© 相田みつを美術館
相田みつを氏の作品の本校HPへの掲載は、
相田みつを美術館から許可をいただいています。