学校日記

<校長室の窓> 羽生善治氏に学ぶ

公開日
2019/06/05
更新日
2019/06/05

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ

将棋の羽生善治九段(48)が、昨日、
通算勝利数を1434勝とし、歴代単独1位の新記録を達成しました。
彼は、インタビューで、次のように答えています。

一局指せば新しい発見がある。
最近は若くて強い棋士が増え、課題がたくさん出てきた。
そこを前に進む「原動力」にしたい。

(中日新聞より引用)

頂点を極めたにもかかわらず、
とても謙虚で前向きな姿勢ですね。
そして、「将棋のコツは今でもわからない」と述べる羽生氏。
きっと、好奇心と探究心が、
とても旺盛な人なのだと思いました。

羽生氏の言葉を、いくつか紹介しますね!

私は、才能は一瞬の「ひらめき」だと思っていた。
しかし今は、10年とか20年、30年を、
同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが
才能だと思っている。

勝負の世界では、
「これでよし」と消極的な姿勢になることが一番怖い。

常に「前進」を目ざさないと、そこでストップし、
「後退」が始まってしまう。

誰でも、最初は「真似」から始める。
しかし、丸暗記しようとするのではなく、
どうしてその人がその航路をたどったのか
どういう過程でそこにたどり着いたのか、
その過程を理解することが大切。

ただ、一局一局を大切に、
そこにだけ集中して指(さ)してきた。

見た目には、かなり危険でも、
読み切っていれば、怖くはない。

すでに過ぎ去ったことは、仕方がない。

私は、意識的に先のことを考えるようにしています。
反省は、勝負がついた後でいい。

「いかに戦うか」は、大局観にかかわるが、
その具体的な戦略は、事前研究が決め手になる。
事前にしっかり準備して、
万全の態勢で対局に臨んでくる人は強い。

プレッシャーは、
その人の持っている器に対してかかるものだ。
器が大きければ、
プレッシャーを感じることがないはずだと、
自分に言い聞かせています。

一番いいと思えるものを、
簡単に単純に考えることができれば、
逆境からの突破口を見い出せる。

ビジネスや会社経営でも同じでしょうが、
1回でも実践してみると、
頭の中だけで考えていたことの何倍もの「学び」がある。

勝敗を決定するのは、“ただの一手”であったりする。
絶妙の一手。
あるいは絶妙に見えて最悪の一手。
大一番の対局では、
誰しも手堅く、安全、確実な道を選びたくなるものだ。
自分も、そうすることがよくある。
しかし、確実にという気持ちに逃げると、
勝負に勝ち続けるのは、難しくなってしまう。

決まり切った局面で、長考して時間を使って疲れるより、
勝負どころの場面で、深い集中力を発揮できることが大切。

興味が続くかぎり、
集中力は続くものです。

勝つのは、1点差でいい。
5点も10点も大差をつけて勝つ必要はない。
常にギリギリの勝ちを目指しているほうが、
むしろ確実性が高くなる。


※羽生氏の詳細は、ココをクリックしてください。
 (写真出典 Yahoo!画像)