学校日記

<校長室の窓> 一番よりも尊いビリ

公開日
2018/12/12
更新日
2018/12/12

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ

私が尊敬する東井義雄先生の記念館には、
「一番はもちろん尊い。しかし、一番よりも尊いビリだってある。」
という、先生直筆(じきひつ)の言葉が掲示されています。

また、東井義雄先生の著書『東井義雄「こころ」の教え』には、
次のような言葉が掲載されています。

ビリであることは、ちっともはずかしいことではない。
なまけることのほうが、よっぽどはずかしいことだ。
走ることに限らず、生きていく間には、
いろいろなことでビリを走らなければならないことがあります。

しかし、そのとき、
どうか日本一立派なビリであることができるよう、
こころがけてほしいと思います。
堂々としたビリであってほしいと思います。

これは、なかなか難しいことです。
ビリになると、どうしてもひくつになり、はずかしくなり、
心まで貧乏になりやすいからです。

ですが、ビリの味のわかる人間でなければ、
困っている人、弱い人、貧しい人の気持ちなんか、
絶対にわかるものではありません。

とにかく、ビリになっているときは、
その人にとって得がたい「勉強の機会」を
与えられているときだと思います。


その通りだなと思います。
挫折・蹉跌(さてつ)・失敗・失恋・病気…。
こういう時になって、
初めて見えてくる世界があります。
そして、人に優しくなれるのです。
そして、人としての懐(ふところ)が深くなるのです。

エリートには、人の心の痛みがわかないのです。
「ビリ」は、まさに「人生における勉強の機会」なのですね。

東井義雄先生の言葉の本校HPへの掲載は、
東井義雄記念館から許可をいただいています。

※東井義雄記念館は、ココをクリックしてください。