学校日記

第108回卒業証書授与式式辞

公開日
2017/03/16
更新日
2017/03/16

校長メッセージ

 卒業生のみなさん、卒業、おめでとうございます。
 みなさんを祝福するかのように、校庭の桜のつぼみが大きくふくらみはじめた暖かな春の日に、みなさん方の卒業式を行うことができ、大変うれしく思います。
 希望と喜びにあふれるこのよき日に、友松孝雄様はじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜りますとともに、保護者のご列席をいただき、ここに第一〇八回卒業証書授与式を盛大に行うことができますことを、心より厚くお礼申し上げます。
 みなさんと出会って一年。今、この一年間のことを思い出しながら、卒業証書を一人一人に渡しました。みなさんが手にしている卒業証書には、「小学校の課程を卒業したことを証する」と書かれています。みなさんの六年間努力を重ねた証です。そして、この鳥居松小学校の卒業生であるという証明書を受け取ったわけです。鳥居松小学校の卒業生としての誇りを持ち、自信と勇気を持って中学校でもがんばってほしいと心から願っています。
 卒業証書を手にして、今、六年間の歳月を思い起こして、ここまで成長したことの喜びをかみしめていることでしょう。
 小さかったみなさんが大きなランドセルを背負って鳥居松小学校に通い始めてから、六年が立ちました。みなさんは、この六年間で多くのことを学び、からだも心も大きく成長しました。特に、この一年間は、様々な場面でたくさんのがんばる姿を見せてもらいました。下級生にやさしくできた なかよしウイーク、暑い中で練習に励んだ陸上大会、気持ちが一つになった運動会、中心となって取り組んだ いちょうまつり。どんなことにも、一人一人が『一生懸命』取り組んでいた姿が、心に残っています。
 この成長は、みなさん一人一人の努力の成果ですが、自分の力だけでできたわけではありません。けがや病気をしながらも、元気に今があるのは家族のおかげです。先ほど、みなさんと四年生までいっしょに過ごした三輪くるみさんの名前を呼びました。ぜひ、お父さんとお母さんから授かった命を大切にしてください。そして、絶えず見守り、育ててくださったお父さん・お母さん、そして家族、これまでに出会った先生方や友達、また、登下校を見守って頂いた地域のみなさんなど、多くの方々の支えが、みなさんをここまで成長させてくれたことを忘れないでください。
 さて、昨年平成二十八年は、一年を表す『金』の漢字の通り、金に関わる出来事がたくさんありました。日本が過去最高の四十一個のメダルを獲得して国内中をわき上がらせたリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック、そして世界で初めてオートファジーの仕組みの研究で大隅良典東京工業大学栄誉教授がノーベル生理学・医学賞を受賞、どちらも歴史に残るものでした
 どの業績も、偶然や運によるものでなく、計画的で地道な練習や数多くの失敗と長年の研究、そして多くの人の支えによって得られたものです。
 昨年行われたリオオリンピックでは、日本は、団体戦での勝負強さが際立ちました。個人戦では結果が出なくても、団体戦では驚異的な力を発揮して、たくさんの競技でメダルを獲得しました。体操男子団体 金メダル、バドミントン女子ダブルス 金、陸上男子四百mリレー 銀、卓球男子団体 銀、競泳男子八百mリレー 銅、卓球女子団体 銅、シンクロナイズドスイミングチームとデュエット 銅。先輩のために、仲間のために、日本のために精一杯取り組んだという言葉がたくさん聞かれました。自分以外のだれかを思う気持ち、助け合いの精神といった日本人の国民性を、今回のオリンピックを通じて改めて感じることができました。
 ノーベル医学・生理学賞を受賞した大隈良典氏は、重大な病気の治療につながると期待されているオートファジーの仕組みを分子レベルではじめて解明しました。大村氏は、大きな仕事を成し遂げるには、人がやっていないことに挑戦する以外に道はないと思い、この研究を始めました。今は自分の興味を伸ばすのが難しい時代と言われています。「世の中には『あれっ』と思うことがとってもたくさんある。その気づきを大事にしてほしい。」「『何で?』をとても大切にする子どもたちが増えてくれると日本の科学の将来は安泰だと思う。」と大村氏は、いろんなことにチャレンジしてくれる子どもたちが増えることを望んでいます。そのために大村氏は、ノーベル賞の賞金を元に企業などと協力して、奨学金や研究費を提供する仕組みをつくり、若い研究者の支援をすすめられるそうです。
 みなさんは、『四つの幸せ』ということを聞いたことがありますか。人が幸せと思うのは、次の四つのことだと言われます。
一、 愛されること
二、 ほめられること
三、 役に立つこと
四、 必要とされること
 人に接する時、愛(やさしさ)をもって接すれば、相手は愛されていると気づきます。人からほめられると、自分が認められたと思い気分がよくなります。だれかの役に立てたり必要とされたりすると、自分の存在価値に気づいて、それが喜びに変わります。これらは、自分という存在が他の人から受け入れられるということです。愛されることを愛することに、ほめられることをほめることに、必要とされることを必要な人になることに言いかえるとどうでしょう。役に立つことと合わせて、周りの人にすすんで接してくことが、自分や周りの人を幸せにすることになります。
 四月から、みなさんは中学生です。自分を幸せにするために、様々なことに挑戦してたくさんの役割を担ってください。そして、これから出会うたくさんの人に積極的に接して、周りの人たちを幸せにしてください。
 最後になりましたが、保護者の皆様、本日は、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。この六年間で立派に成長されたお子様の姿をご覧になられ、さぞお喜びのことと思います。これまで十二年間にわたり、陰になり日なたになって、子どもたちを支えてくださったご苦労に対して、心より敬意を表すると同時に、これからのますますのご発展を祈念しております。また、今日まで本校にお寄せいただきました温かいご支援・ご協力に対しまして、心から感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。子どもたちも四月からは中学生として、これまでとは違った環境で新しいスタートを切り、成長の上からも最も難しい時期に入ります。楽しみも多い反面、心を悩まされることも多くなります。時には子どもたちから突き放されることがあるかもしれませんが、親子の絆をしっかり結んでくださることをお願いいたします。「あなたを育てたことを誇りに思う」ということを子どもたちに是非伝えてください。そして、これまで同様、その成長を温かく見守り、支えていただければと思います。
 最後に、卒業生のみなさん、小学校生活最後を飾って、心のこもった別れの言葉、美しい歌声を会場のみなさんに聞かせてください。
 卒業おめでとうございます。
 以上を、私の式辞といたします。
       平成二十九年三月十六日

      春日井市立鳥居松小学校長
              渡辺 徹