<校長室の窓> 仕組み(しくみ)
- 公開日
- 2021/01/14
- 更新日
- 2021/01/15
校長室の窓(〜2020年度)
南中生の皆さんへ
テスト勉強、お疲れ様です。
明日(最終日)のテストも頑張ってくださいね!
下の文は、「ちょっと一休み」という時に、
読んでくれたら嬉しいなと思います。
皆さんは、「アリとクモの話」を聞いたことがありますか。
こんな短いお話です。
夏の暑い中、一所懸命エサを運んでいるアリがいて、
そのアリがふと上を見ると、巣の中でのんびり寝ているクモがいる。
「おいクモ、おまえは怠(なま)け者だな!」とアリが言います。
するとクモは、下のアリに向かって言い返します。
「いつも汗水垂(た)らして働いているアリよ。
おまえの方が怠けものだ!」と。
この短いお話を読んで、多くの人が、
「アリは働き者でえらい!」
「クモが言っていることは理解できない!」
と思うのではないでしょうか。
でも、このお話は、色々なことを私達に教えてくれています。
たとえば、クモは一見、昆虫が巣にひっかかるのを
のんびり待っているだけのように見えます。
しかし、その場所に巣を張るのに、とても苦労をしているのです。
おそらく何度も木から落ちていると思いますし、
「ここはよくトンボが飛んでくる」とか
「ここはよくハエが飛んでくるぞ」とか
クモは、かなり「頭」を使っているのです。
勉強ができる人で、テストの時に「すずしい顔」をしている人も、
実は、見えないところで努力をしています。
また、色々失敗する中で試行錯誤(しこうさくご)をし、
自分に合った勉強法すなわち学力をあげる「仕組み」を
「自分の中」で創り出し、実行し継続しているのです。
また、「クモの巣」は英語で「Web」といいます。
今、「Web」というと、
インターネット用語だと思っている人が多いと思いますが、
もともとは「クモの巣」という意味なのです。
現代社会において、私達がよく使っているWebは、
「世界中どこにいても、
コンピューターなどによって情報を得られるシステム」
を指します。
つまり、これも「仕組み」なのです。
アリとクモのどちらの「言い分」が正しいか…。
その判断は、「人それぞれ」でいいかと思います。
ただ、一つ言えることは、今後ますます複雑化する社会において、
皆さんが生きていくためには、一人だけで汗を流すだけでなく、
仲間と協働していく「仕組み」を、
自ら創っていくことが大切ではないかと思います。
そのために必要なのは、「協調性」「豊富な知識」はもちろんのこと、
「柔軟な思考(豊かな発想)」や「コミュニケーション能力」、
そして何より、「情熱」ではないかと思っています。
長くなってすみません。お勉強、頑張ってくださいね!