学校日記

<校長室の窓> 「being」を大切にしたい!

公開日
2020/11/25
更新日
2020/11/25

校長室の窓(〜2020年度)

保護者の皆様へ 

今、日本の高校生の「自己肯定感」が著しく低くなっているそうです。

自己肯定感は、「ルールを守る心の強さ」「人を思いやる優しさ」
「自己実現に向けた意欲」
という大切なものの基盤になっていますが、
この「自己肯定感」を育むためには、どうしたらいいのでしょう。
昨日の「地健連」講演会でも、このことが話題になりました。

今日は「評価欲求」の観点から考えたいと思います。

人が人を評価する方法の1つ目は、
「doing(行い)」です。
頑張ったかどうか。いいことをしたかどうか。などなど…。

人が人を評価する方法の2つ目は、
「having(何を持っているか)」です。
地位・財産・学歴・成績・実績…などがこれにあたります。

私は、「doing」「having」については、
子どもが「できたところ」「頑張ったところ」を、
大人ができる限りたくさん見つけて、
「伝えてあげる」「ほめる」ことがポイントだと思っています。


でも、この2つよりもっと大切なのは、
「being」という評価だと思います。
「その子がいてくれるだけで私は幸せ!」という大人の「愛情」です。

子どもが「本当に自尊心を満たす時」というのは、
頑張ったこと(doing)を認められた時ではなく、
テストの点(having)をほめられた時でもありません。

まるごと抱きしめられて初めて、
子どもは「そのままの自分が愛されている」とわかるのです。

「やったこと」「取れた点数」などに対して、
〇を出すのはもちろん大切ですが、それ以前に、
人としてその子の存在そのものを「全肯定」していただきたいのです。

それが子どもたちの「自己実現」に向けての
一番の「励み」「支え」になります。

私も、保護者の皆様の愛情には、とてもかないませんが、
南城中学校の生徒一人一人が、
「南中生である」こと自体がとても嬉しいですし、
可愛くて可愛くて仕方がありません。

釈迦に説法をお許しください。