学校日記

<校長室の窓> 多面的・多角的に見る

公開日
2020/11/17
更新日
2021/02/07

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ

来年度から「学習指導要領」が変わります。
新しい学習指導要領では、どの教科においても、
「多面的・多角的なものの見方・考え方」の育成を重視しています。

ノーベル平和賞で知られる佐藤栄作(元内閣総理大臣)をはじめ、
昭和時代の政治家や経済人に大きな影響を与えたと言われる
東洋思想家・安岡正篤(まさひろ)先生は、
もう、ずっと前から、このことを説いていました。
少し難しい文章ですが、紹介しますね。

思考の三原則 

私は、ものごとを、特に難しい問題を考える時には、
いつも「三つの原則」に依(よ)るように努めている。

第一は、目先にとらわれないえで、
できるだけだけ「長い目」で見ること。

第二は、ものごとの一面にとらわれないで、
できるだけ多面的に、できれば全面的に見ること。

第三に、何事によらず、枝葉末節(しようまっせつ)にとらわれず、
根本的に考えるということである。

目先だけで見たり、一面的に考えたり、
枝葉末節からだけから見るのと、
長期的・多面的・根本的に考えるというのとでは
大変な違いがある。

物事によっては、その結論が、
全く正反対ということになることが少なくない。
我々は難しい問題にぶつかるたびに、この「心掛け」を忘れてはならぬ。

『安岡正篤一日一言』致知出版社より引用


例えば、あるものを見るとき、
少し見方を変えるだけで、少し角度を変えるだけで、
全く見える世界が変わってきます。

下の写真の学校花壇がそのよい例です。
表面的に見えているものの「その裏側」を見ることの大切さを、
この花壇は教えてくれます。

皆さんの友だちも、
「あの人はああいう人だ…」と簡単に決めつけるのではなく、
もっと違う角度や違う面から見ると、
「この人にはこんないいところがあるんだ!」と気づくはずです。