<校長室の窓> 定跡(じょうせき)
- 公開日
- 2020/08/21
- 更新日
- 2020/08/21
校長室の窓(〜2020年度)
南中生の皆さんへ
藤井聡太棋聖(18)が王位も奪取し、
史上最年少で2冠を獲得しました。すごいですね!
今季の学生駅伝で2冠を狙う青学大の原晋監督(53)は、
藤井2冠を祝福し、次のようなコメントを発表しました。
(以下「報知スポーツ」より引用・抜粋)
藤井2冠からは「将棋が大好き」という気持ちがにじみ出ている。
だから「強いのだ!」と思います。
マラソン・駅伝も同様です。
「走ることが大好き」な選手が強くなります。
藤井2冠は、「ここ一番」で誰もが驚く一手を指しますよね。
定跡にとらわれない大胆な発想に共感します。
ただ、そこにたどり着くまでに多くの定跡を学び、
「基礎を固めた」ことと思います。
我々、青学大駅伝チームも、これまでの強豪校と違って、
一見チャラチャラしているように見えるかもしれませんが、
その裏で「走り込み」や「体幹トレーニング」を、
地道にしつこくやっています。
この原監督の言葉で大事だと思うのは、
「多くの定跡を学び基礎を固めた」という言葉です。
「定跡(じょうせき)」とは、
将棋の長い歴史の中で、何人もの名人がずっと積み上げてきた
「最も良いとされる決まったやり方(打ち方)」のことです。
英語では「セオリー」と言います。
例えば、野球で、1点差で負けていて、
ノーアウトで1塁に走者が出たら、
「バント」で2塁に送るという「セオリー」がありますね。
将棋の世界にも、「こういう場面ならこうするべき」というセオリー
すなわち「定跡」があるのです。
藤井2冠は、そのすべての「定跡」を知り尽くしているからこそ、
大胆な発想で「一手」を打つことができるのです。
皆さんの勉強で言うなら、
英単語の意味がしっかりわかっていなければ、
英文を読むことはできません。
数学の定義・定理をしっかり理解していなければ、
応用問題を解くことはできません。
「全ては基礎・基本が大切」であることを、
藤井2冠は、私に教えてくれています。
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(写真出典 Yahoo!画像)