<校長室の窓> 14歳の君へ
- 公開日
- 2020/07/06
- 更新日
- 2020/07/06
校長室の窓(〜2020年度)
南中生の皆さんへ
哲学者・池田晶子(あきこ)氏の著書
『14歳の君へ〜どう考え どう生きるか〜』(毎日新聞出版)が、
ロングセラーになっています。
中学生向に書かれた哲学書で、内容は以下の通りです。
「友愛」「個性」「性別」「意見」「勉学」「歴史」「社会」「道徳」
「戦争」「自然」「宇宙」「宗教」「言葉」「お金」「幸福」「人生」
中学生向に書かれた哲学書ですが、59歳の私が読んでも、
「なるほど」「そうなのか」と、自分をふりかえることができます。
ただ、本当に「真剣」に読まないと、文章の意味がわかりません。
下の文は「意見」の章の中の一節です。
理解できたら、ぜひ、実際にこの本を手にとって読んでみてください。
「人生観」が変わります。
自分が思っているものだけを「意見」と呼ぶとすると、
君が持たなければならないものは「意見」ではなくて「考え」だ。
「自分が思っているだけの自分の意見」ではなくて、
「誰にとっても正しい本当の考え」だ。
「考え」は、ただ自分が思っていることとは違う。
自分が思っていることは本当に正しいか、
誰にとっても正しいか、これを自分で考えてゆく。
このことによってしか知られない。
「思う」ことと「考える」ことは、全然違うことなんだ。
君は、ただ自分が思っているだけのことを意見として言う前に、
それが誰にとっても正しいかを、必ず考えなければならないんだ。
もし君が、本当に正しい考え、
誰が考えてもそうであるような正しい考えを知りたいと望んでいるなら、
話し合いの場面での態度も、必ず変わるだろう。
もし誰かに、君の言うことは正しくないと言われても、
もう腹が立たない。
本当に正しいことを知りたいと思っている君は、
そう言われたら、どこが正しくないのかをさらに考えて、
さらに正しい考えを知ろうとするはずだ。
君の目的は、自分の意見を主張することではなくて、
正しい考えを知ることだからだ。
池田晶子氏の詳細はココをクリックしてください。