<校長室の窓> イタリアの校長先生のメッセージ
- 公開日
- 2020/03/06
- 更新日
- 2020/03/07
校長室の窓(〜2020年度)
南中生の皆さんへ
イタリア北部のミラノにあるアレッサンドロ・ボルタ高校も、
新型コロナウイルスで、「休校」になっています。
この高校のドメニコ・スキラーチェ校長先生の
生徒への「メッセージ」が、今、世界中で注目されています。
その一部を紹介しますね。
ボルタ高校の皆さんへ
最初の感染者を、ヒステリックなまでに捜索し、
専門家を軽視し、感染させた疑いのある者を狩り、
デマに翻弄され、愚かな治療を試し、
必需品を買い漁り、そして医療危機。
親愛なる生徒たちへ
「規則的な学校生活」は、
「市民の秩序」を学ぶためにも必要です。
休校に至るには、当局もそれ相応の決断をしたのでしょう。
専門家でもない私は、
その「判断の正当性」を評価することも、
また「評価できる」と過信もしません。
当局の判断を信頼し、尊重し、
その指示を、注意深く観察して、
君たちには、次のことを伝えたいと思います。
冷静さを保ち、集団パニックに巻き込まれないでください。
基本的な対策(手洗い・うがいなど)を怠らず、
日常生活を続けてください。
この機会を利用して散歩をしたり、
「良質な本」を読んでください。
感染の広がりが速いのは、発展した文明の結果です。
それを止める壁が無いことは、
数世紀前も同様であり、
ただその速度が遅かっただけです。
人間がつくる社会が毒され、市民生活が荒れること。
「目に見えない敵」に脅かされた時、
「人間の本能」は、あたかも、
そこらじゅうに「敵」がいるかのように感じさせ、
私たちと同じ人々までもを、
「脅威」とみなしてしまう危険があります。
14世紀と17世紀のペスト流行時とは異なり、
現代の私たちには確実で進歩し続ける医学があります。
「社会」と「人間性」、
私たちの最も貴重な資産であるこれらを守るために、
文明的で合理的な思考をしましょう。
では、学校で君たちを待っています。
素晴らしい文ですね!
「デマに流されない」
「常に冷静に行動する」
「差別・蔑視・偏見はいけない!」
「日常の基本的な生活をしっかりする!」
など、とても教わることが多いメッセージだと思います。
私には、このような立派な文章は書けませんが、
一つだけ言えることは、
「こういう時だからこそ、一人一人が、冷静に責任ある行動をとろう!」
「バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動などで、
新型コロナウイルスに負けない免疫力をつけよう!」
ということです。
私も、南中生の皆さんに「出校日」で会えることを、
とても楽しみにしています!
(写真出典 Yahoo!画像)