学校日記

<校長室の窓> ぼくが ここにいるとき

公開日
2020/02/25
更新日
2020/02/25

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ

今日は、私が大好きな詩人の一人、
まど・みちおさんの詩を紹介しますね。

ぼくが ここに  まど・みちお 
  
ぼくがここにいるとき   
ほかのどんなものも   
ぼくにかさなって   
ここにいることはできない   

もしもゾウが 
ここにいるならば   
そのゾウだけ

マメがいるならば   
その一つぶのマメだけしか 
ここにいることはできない   

ああ 
このちきゅうのうえでは   
こんなにだいじに   
まもられているのだ   

どんなものが 
どんなところに   
いるときにも   

その「いること」こそが   
なににもまして   
すばらしいこととして


<解説>  
まど・みちおさんは、この詩の中で、
「わたしがいまここにいる」ことのありがたさや素晴らしさ
謳(うた)っているのです。

「ほかのどんなものも、ぼくにかさなって、ここにいることはできない」
ことは、「わたしがいまここにいる」ことについて、
交換がきかない、比較ができない、ということです。

誰もがその人の替わりはできない。
その人と比べることはできない。
それを「かけがえのない存在」と言います。 

そんな「かけがえのない存在」は、
わたしだけでなく、
ゾウでも一つぶのマメでも同じだというのです。

わたしというものが、
「かけがえがない存在」だと気付けば、
それと同じように、
わたし以外のものの「かけがえのなさ」にも、気付くはずです。
 

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