学校日記

<校長室の窓> ゆずり葉

公開日
2020/02/19
更新日
2020/02/20

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ

私が、北城小学校で教鞭をとっていた頃、
6年生の教科書に『ゆずり葉』という詩が載っていた記憶があります。
今でもあるのでしょうか…。

ゆずり葉  河井酔茗(かわいすいめい)

子供たちよ。
これはゆずり葉の木です。
このゆずり葉は
新しい葉が出来ると
入り代わってふるい葉が落ちてしまうのです。

こんなに厚い葉
こんなに大きい葉でも
新しい葉が出来ると無造作(むぞうさ)に落ちる
新しい葉にいのちをゆずって。

子供たちよ
お前たちは何をほしがらないでも
すべてのものがお前たちにゆずられるのです。
太陽のめぐるかぎり
ゆずられるものは絶えません。

かがやける大都会も
そっくりお前たちがゆずり受けるのです。
読みきれないほどの書物も
みんなお前たちの手に受け取るのです。
幸福なる子供たちよ
お前たちの手はまだ小さいけれど。

世のお父さん、お母さんたちは
何一つ持ってゆかない。
みんなお前たちにゆずってゆくために
いのちあるもの、よいもの、美しいものを、
一生懸命に造っています。

今、お前たちは気が付かないけれど
ひとりでにいのちは延びる。
鳥のようにうたい、花のように笑っている間に
気が付いてきます。

そしたら子供たちよ、
もう一度ゆずり葉の木の下に立って
ゆずり葉を見る時が来るでしょう。


皆さんは、ゆずり葉の木の「新しい葉」です。
この詩を読みながら、
お父さん・お母さんの「優しさ」「あたたかさ」を思い、
君たち自身の「未来」を見つめてください。

また、この『ゆずり葉』の詩は、「学校」にもあてはまります。
3年生がこれまで「築いてきてくれたもの」を、
2年生・1年生が、しっかりと受け継いでいきましょうね!

(写真出典 Yahoo!画像)