<校長室の窓> 感性と探究心を育みたい!
- 公開日
- 2019/12/16
- 更新日
- 2019/12/16
校長室の窓(〜2020年度)
保護者の皆様へ
金子みすゞの詩をご紹介します。
わたしはふしぎでたまらない 金子みすゞ
わたしはふしぎでたまらない、
黒い雲からふる雨が、
銀にひかっていることが。
わたしはふしぎでたまらない、
青いくわの葉たべている、
かいこが白くなることが。
わたしはふしぎでたまらない、
たれもいじらぬ夕顔が、
ひとりでぱらりと開くのが。
わたしはふしぎでたまらない、
たれにきいてもわらってて、
あたりまえだ、ということが。
金子みすゞの詩の本校HPへの掲載は、
『金子みすゞ童謡全集』のJULA出版局から許可をいただいています。
雨の色も、花が咲くさまも、そう珍しくない自然の営みです。
見過ごしてしまう人も多いだろう景色の中に、
金子みすゞは、「神秘」を感じています。
「不思議」を見つける「感性」のしなやかさに触れて、
疲れた心も洗われます。
そこで、提案です。
冬休みは、お子様と「不思議」を探しに出かけられてはいかがでしょう。
冬でも、都会の道端には花が咲き、
木々のこずえからは小鳥のさえずりが聞こえます。
お子様は、きっと豊かな「感性」で、
いろいろな発見をされることでしょう。
お子様が、「なぜだろう?」「どうしてだろう?」と、
「不思議」を見つけたら、
どうか、「あたりまえ」と返さないでください。
皆様も「童心」にもどって、お子様とともに考えていただき、
お子様の「探究心」を育んでいただければと思います。
釈迦に説法を、お許しください。
参照:読売新聞『編集手帳』
(写真=夕顔の花 出典=Yahoo!画像)