<校長室の窓> リンカーン大統領から学ぶ
- 公開日
- 2019/12/03
- 更新日
- 2019/12/03
校長室の窓(〜2020年度)
南中生の皆さんへ
アメリカの大統領選挙が、来年行われますが、
皆さんは、アメリカ人に最も「尊敬」されている大統領は、
誰か知っていますか。
それは、アメリカ16代大統領リンカーンです。
今日は、彼のエピソードを一つ紹介しますね。
ある朝、急用でホワイトハウスを訪ねたリンカーンの秘書ジェームズは、
案内されて広間に入ろうとしました。
すると、廊下の片隅で、
しきりに靴を磨いている男がいました。
秘書は何気なく傍を通り過ぎようとして、
あっと驚いて立ち止まりました。
それというのも、
大統領リンカーンが、しきりに自分の靴を磨いていたからです。
ジェームズ秘書はリンカーンに向かって言いました。
「大統領のご身分でそのようなことをなさるのを
人に見られるのは具合が悪うございます。
殊(こと)に貴婦人方に見られては困ります!」
「大統領は田舎者丸出しで粗野(そや)な態度だ」
という陰口言われているのを、ジェームズは気にしていたので、
リンカーンに忠告をしたのです。
するとリンカーンは、
人なつっこい目に微笑みを浮かべながら言いました。
「ほう、靴磨きは恥ずかしいことなのかね、ジェームズ君。」
「それは違っていると思うな。」
「大統領も靴磨きも、同じく世のため人のために働く者だ。」
「世の中に卑(いや)しい仕事というものは無いはずだ。」
「ただ卑しい人はいるものだがね。」
そして靴墨のにおいの残っている片手で、
ジェームズの差し出した重要書類を取り上げて、
靴を磨いていたときと同じような熱心さで、それを読み始めました。
いかがですか。
リンカーンは、大統領になるのも、どんな仕事をするのも、
「仕事の価値に変わりはない!」と教えてくれているのです。
「職業に貴賤はない!」ということですね。
私は、学校も同じだと思っています。
偏差値の高い高校が「良い高校」ではありません。
自分が最も活躍できる学校、自分が最も居心地の良い学校、
そして、自分の力を伸ばせる学校(伸ばしてくれる学校)
そういう学校こそが、自分にとって「一番良い学校」なのだと、
私は思っています。
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(写真出典 Yahoo!画像)