学校日記

<校長室の窓> 人間万事塞翁が馬

公開日
2019/10/11
更新日
2019/10/19

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ 

リチウムイオンでノーベル賞を受賞した吉野彰氏が脚光を浴びています。
この方については、後日、この<校長室の窓>でふれたいと思います。

さて、今日は、この人です。
iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中伸弥先生を知っていますね。
『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』(講談社)  
に、次のような文章がありますので、一部を紹介します。

<山中伸弥先生の言葉>
ぼくの好きな言葉の一つに「人間万事塞翁が馬」があります。
昔、中国に住んでいた塞翁(さいおう)というおじいさんの馬が
逃げ出してしまいました。
近所の人が気の毒がってなぐさめると、おじいさんは平然として、
「これが幸福のもとになるかもしれん」と言います。
しばらくすると、以前逃げた馬が、
名馬をたくさん引き連れて戻ってきました。
近所の人から「おめでとう」と祝いの言葉をもらったおじいさんですが、
今度は「これが禍(わざわい)のもとになるかもしれん」といいます。
すると、今度は、馬に乗っていたおじいさんの自慢の息子が、
落馬して骨折し、足に障害が残ってしまいます。
さぞやおじいさんが嘆き悲しんでいるだろうと、
近所の人が見舞いに行くと、
おじいさんは、やはり平然として、
「これが幸福のもとになるかもしれん」と言います。
その翌年、隣国との戦争がはじまりました。
国の若者は戦闘に駆り出され、ほとんど亡くなってしまいますが、
塞翁の息子は、足の障害のため兵役を免れ、
戦死せずに済みました。
人生における幸・不幸は「予測できないこと」をあらわす故事です。
(引用終わり)

                           
いかがですか。
「不幸」だと落ち込んでいることでも、
もしかすると、それは「幸福」につながるかもしれませんね。
今日、何かで「失敗」したという人がいるかもしれませんが、
それは、今後の「成功」への大きなステップになるかもしれませんよ!
※山中伸弥先生の詳細は、ココをクリックしてください。