学校日記

<校長室の窓> 中学生で出会っておきたい詩

公開日
2018/11/08
更新日
2018/11/08

校長室の窓(〜2020年度)

南中生の皆さんへ

今日は、宮澤章二氏の詩集『行為の意味』から、
「ぞうきんのうた」という詩を紹介します。

ぞうきんのうた   宮澤章二

水洗いされた ぞうきんは
あちらこちらのよごれを
ふき取り ふき取り
自分は いつも まっ黒になる

相手の よごれを
自分のよごれにすることで 清め
冷たい水で洗われつづけ
自分は ぼろぼろになってゆく

ぞうきんの痛みが指さきに伝わる 冬
小春日(こはるび)の温かさがとてもうれしい 冬

ぼろぼろの姿で干されても
日ざしにかわく ぞうきんの顔は、
なぜか満ち足りて ほっかりとして
小鳥のような体温が 柔らかい


※宮澤氏の詩の本校HPへの掲載は、
 ごま書房新社から許可をいただいております。

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