<校長室の窓> ギブ&ギブ
- 公開日
- 2018/05/31
- 更新日
- 2018/05/31
校長室の窓(〜2020年度)
南中生の皆さんへ
give and take(ギブ・アンド・テイク)
という言葉を、よく耳にしますね。
「お互いに与え合う」「持ちつ持たれつ」「お互いに譲り合う」
などと訳されます。
「与えたのだから、お返しに何かをしてくれ!」という人もいます。
これとは違い、こういう言葉もありますので、紹介しますね。
give and give(ギブ・アンド・ギブ)という言葉です。
「与えて、さらに与える。」
見返りに何かを求めるということがありません。
私が尊敬する志賀内泰弘氏の言葉を紹介します。
「お金持ちになりたい」
「夢を叶(かな)えたい」
「幸せになりたい」
別に、「欲」が悪いわけではありません。
「○○になりたい」という「欲」のおかげで、人は努力をします。
ところが、不思議なことに、
「欲」というのは、追えば追うほど、遠ざかってしまうものなのです。
例えば、
湯ぶねに浸(つ)かってから、
目の前に緑色の「入浴剤」をパッと落とします。
その時、両手で緑色になったお湯の部分を、
手前にかき寄せると、どうなるでしょうか?
小さな湯ぶねの中を、まるで自分から逃げていくかのように、
反対の方向へと遠ざかっていきます。
反対に、両手で緑色のお湯を追いやると、
あら不思議!自分の方へ近づいてきます。
遠ざければ、やって来る。
かき寄せれば、逃げていく。
これが、自然の摂理であり、世の中の真理です。
「欲」をかきすぎると実らない。
「相手のために…。」と、無償で役に立つことをすると、
結局は、自分に還(かえ)ってくるのです。
(志賀内泰弘著『ギブ&ギブの法則』より引用)
いかがですか。
「欲しい、欲しい」といって、いつも求める人からは、
求めるものが遠ざかっていく…。
反対に「与えて、与えて、与える」人には、
与えたと思った物がやってくるのです。
自然界は、そういうふうにできているのですね。
だから、「ギブ・アンド・ギブ」が大切なのです。
求める心、つまり「欲」を少なくして、与えて、与えて、与える。
そういうことができる人に、めぐりめぐって、
最後は、「幸せ」が訪れるのですね。
「情けは人のためならず」ということわざも、
そういう意味だと思います。
※志賀内泰弘氏の詳細は、ココをクリックしてください。