学校日記

本校を去られた先生方の思い〜離任式のお話〜

公開日
2011/04/21
更新日
2011/04/21

校長メッセージ

 自分が勤務していた場所を離れる、ましてや教えた子ども達と別れることは教師にとって必ずやってくる宿命であります。自分も「まだこの学校に残りたい。」と転任の度に何度も思いました。去った後に、その学校がもっと好きになる。そんな気持ちが最高に高まるのがこの離任式だと思います。
 平成23年度の離任式を終えて、早くも一週間が過ぎてしまいました。遅くなりましたが、転任された先生方のお話の概要を原稿にしてみましたので、ご紹介させていただきます。去られた先生方の思いをもう一度確認して、私たちの学校を見直す糧にしましょう。そして、卒業生の皆さんにも届けられたら良いなと思います。

倉知先生
 久しぶりに高森台中学校の皆さんの顔が見られてとてもうれしいです。10年間この高森台中学校で仕事をさせていただきました。振り返ってみるといろいろ顔が浮かんできます。保健室で夢の話や好きな人の話をちょっと照れくさそうに話してくれた顔、つらい思いや悩みを打ち明ける時の涙、修学旅行や野外学習で見せる思いっきり弾けた笑顔、体育館のステージで緊張しながら学校保健委員会の発表をしてやり終えた後の満足そうな保健委員たちの顔、1年間で2時間だったけど各学級で「命の学習」もやらせてもらいました。命の大切さやタバコの害、異性とつきあう時に大切なことは何かなどの授業を一生懸命に聞いてくれたみんなの真剣な顔。この10年間過ごしたここでの思い出は、先生にとって本当に大切で、かけがえのない大切な宝物になりました。それから自分のことを好きになってほしい、自分を大切にしてほしい、そんな子になってほしくて、毎年「あなたは自分のことが好きですか」というアンケートを行いました。でも今思うと私の方が、この高森台中学校でみんなと関わり会って養護教諭としての自分が本当に好きになりました。みんなが先生にくれた「たくさんのありがとう」という言葉。先生話聞いてくれてありがとう。すっきりしたよありがとう。そんなたくさんのありがとうの言葉が、私が存在することの大切さをすごく実感できて、養護教諭として保健の先生という仕事がこの学校でもっともっと好きになったような気がします。本当にみんなには感謝しています。ありがとう。
 高森台中学校の生徒は本当に一人一人が素晴らしい子ばかりです。一人一人が大切な存在です。どうか自分のことを大切にして夢や目標に向かってゆっくりでいいから前に進んでいってほしいと思います。高森台中学校のみんなが、それから10年間関わったここを卒業していったすべての人が幸せでありますように,未来が光り輝いていますように願っています。本当にお世話になりました。元気で、さようなら。
安井先生
 高森台中学校では昨年度3年生の担当していたので、直接授業とかで関わることは少なかったかもしれません。先生は6年間この高森台中学校にいました。6年間もこの学校にいるといろいろと見えてきました。みんなの良いところ、悪いところもです。いざ今年の春、高森台中学校を離れると懐かしいです、この高森台中学校が。中にいると気がつかないことがあります。
 先生が今、高森台中学校について感じていることは、みんなの良いところは「自分たちで考え、自分たちで行動できること」だと思います。良いことでも、悪いことでも先生にいちいち聞かないで、まず自分で考えて自分で行動してみる。これができるのは、高森台中学校の生徒の誇りです。ぜひ、高森台中学校の生徒であることに自信をもってください。胸を張って良いです。
 こうやってみんなの前に立つと、全員が先生の方を注目している。とても緊張します。みんなの顔がとてもキラキラしているので、とてもうれしく思います。ぜひ今年1年間、各学年に残された時間を、自信と誇りをもって高森台中学校をもっともっと良くしていってください。最後に皆さんのお兄さんやお姉さんで安井先生に教えてもらった人が何人かいると思いますので、「今までありがとうございました。」と伝えてください。
竹尾先生
 久しぶりに皆さんの顔が見られてうれしい気持ちです。さっきもテニス部の女子が職員室前まで来てくれて、とてもうれしかったです。最後に一つだけ皆さんに伝えたいことを話したいと思います。先生は6年間高森台中学校で仕事させていただきましたが、高森台中学校のみんなは、本当によい子が多かったです。でも、高森台中学校のみなさんの中に「自分の限界を自分で決めている人はいませんか?」自分で自分の限界を決めている人、きっと自分を駄目だとか自分の学級はとか、自分の学年は駄目だとか考えている人はいませんか?先生は高森台中学校のみんながすごく好きだし、もっとできる生徒達ばかりだと思います。自分の限界を決めないで、いろいろなことにこれからも挑戦していってほしいなと思っています。今までどうもありがとうございました。
杉浦さん
 皆さんとは職員室の中にいつも居て、職員室の仕事をしている職員としていたので、ほとんどお話をすることもなかったと思います。皆さんに何かをしてあげられたことがあったかな?と思い出してもなかなか思い出せなくて、他の先生方のように何かを伝えることが難しいです。ちょっと戸惑っています。
 職員室で誰もいなかった時に私に「先生って何を教えているの?ここで何をしているの?」っと言われた時に「電話が鳴ったときに困るでしょう、何か緊急のお話があるときに困るでしょう?」と答えると納得をしてもらったことがありました。でも本当は、学校の予算のことを処理したりすることが仕事で合唱コンクールのラジカセや球技大会のボールを買ったりするような仕事をしていました。
 この学校はとても好きな学校で、4年間でこの学校を去るのは、ちょっと寂しい気がしますが、近くの藤山台中学校に行くことになりました。こちらの学校の情報もいろいろわかる距離ですから、良い情報が入ると私もうれしいです。本当にお世話になりました。
園田先生
 何を話そうかと考えていたら、去年の4月ことが思い浮かびました。今の3年生です。2年3組と4組の数学の担当でしたが、初めてそのクラスに行った時、「去年の先生じゃなきゃいやだ」と言う幼稚園みたいなことを言って困らせたことがありました。その3年生が2年生の終わりになって,成長していき授業が活発にできるようになってきました。みんなが手を挙げてくれました。質問すると一生懸命に手を挙げてくれました。また提出物はほぼ100%でした。本当にこんな学級は無いなという素晴らしい学級になりました。どんどん成長している3年生ですから、進学を迎えますが、体育大会とか合唱コンクールとか文化祭とかを経験してどんどん成長して行ってほしいと思います。
8組さんこんにちは。4人で数学の勉強をするのはとても楽しかったです。いつも先生の顔を見て、きっちり返事をしてくれて、分からないときには、素直に分かりませんと言ってくれて、分かるようになったらうれしそうな顔をしていっぱい問題を解いていましたね。2年生になっても3年生になってもその気持ちを忘れずに、「分からない時には分からない。分かるときには分かるよ。」と言う素直な返事がしてほしいと思います。
 2年生の皆さん。1年間皆さんと過ごしてとても楽しかったです。数学は2組と3組しか教えていませんでしたが、算数から数学に変わって「難しくなるのるんじゃないかな?」と思われるのがとても嫌で、数学は難しいけれど楽しいんだよと言う授業にしたいと思って、1年間みんなに教えてきたつもりです。
 数学をしっかり楽しんで、2年生でも3年生でも頑張ってほしいと思います。2年生の良さを出して今年も見本となるように頑張ってほしいと思います。いつも新学期には希望をもって「今年は何かするぞ!」って決めていることがあると思います。その決めていることに向かって努力することはとても良いことだと思います。何かのテレビ番組で「百の失敗よりも、ひとつの後悔をしない方が良い。」と言うことを聞いたような気がします。自分が目標を決めて向かう時には、いくら失敗をしても良いのです。でもそれをしなかったという後悔だけはしないように。そのために一生懸命努力をしてほしいと思います。どこかで出会ったら、いつでも声をかけてください。ありがとうございました。