12月2日 集会
- 公開日
- 2019/12/02
- 更新日
- 2019/12/02
校長メッセージ
12月2日 集会
12月に入りました。今年最後の集会です。実践の2学期、実り+(プラス)の2学期のまとめの時期になります。皆さんの状況はどうでしょうか。引き続きこの2学期をしっかり取り組んで最後までやり切っていきましょう。
さて、スライドを見てください。
・愛知県-年末の交通安全県民運動
・人権週間
・情報モラル週間
・12月のスマイル大作戦4
・お互いのいいところを見つけよう など
12月に入り沢山の取組、キャンペーンなど行われます。どれもが、日ごろ当たり前のことばかりです。そのことをあらためて見つめ直してみるのに、〇〇週間、キャンペーンなどとして行われています。できていることはさらによくして、できていないことは少しでもできるようにしていこう、ということですね。
そんな中で、今日は高中生の皆さんと明後日から始まる人権週間に関することを共有しましょう。
スライドのこのキャラクターは皆さんよく知っているとおり、やなせたかしさんによる人権イメージキャラクターの「人KENまもる君」と「人KENあゆみちゃん」です。図書室前に置いてあるSOSミニレターなどにも掲載されていますね。
人権週間は毎年12月4日から10日に設定されています。12月10日が人権の日として、71年前の昭和23年1948年12月10日の国連総会で「世界人権宣言」が採択され、国連がこの日を記念日としたことによります。昨年度もお話ししましたが、71年前に世界人権宣言が採択されたのは、大きな理由があります。20世紀には,世界を巻き込んだ大きな戦争が二度も起こり,特に第二次世界大戦中においては,特定の人種の迫害,大量虐殺など,人権侵害,人権抑圧が横行しました。このような経験から,人権問題は国際社会全体にかかわる問題であり,人権の保障が世界平和の基礎であるという考え方が主流になってきたことによるとされています。苦い経験、歴史が教訓とされているのです。
では、そもそも人権とはどういうことでしょうか。これも復習です。ある辞書によると「人間が人間として生れながらに持っている権利」と示されています。とても当たり前のことですね。でも、そのような当たり前のことが、実は勘違いされていたり、疎かにされていたりするので、このような人権の日、人権週間として、見つめ直そう、確認し合おうと取り組まれているのです。実に様々な取組、活動がこの人権週間のタイミングで行われています。皆さんと同じ中学生の作文コンクールの作品なども紹介されています。この機会に積極的にそれらにも関わってみてください。
私からは、愛知県で取り組まれていることを紹介しながら、高中生の皆さんと共有したいことを伝えます。
これは愛知県の人権週間のポスターです。ポスターにはいくつかの絵が使われています。一部ですが他のもの紹介しますね。
皆さん、これらの絵について、どんな感想を持ちましたか。どの絵も、障害のある人・子ども・素人芸術家の作品で、そのような作品のことをArt Brutアール・ブリュットと呼び、伝統や流行・教育などに左右されず、自分の内側からわき上がる衝動のままに表現した芸術のことです。「あいちアール・ブリュット展」というのも20年以上続いて行われています。
これらの感情豊かで繊細でダイナミックな作品をもとに、次のことを「考えよう」と示されています。
・子どもの人権
・女性の人権
・障害のある人の人権
・性的少数者の人権
・外国人の人権
・インターネット上の人権
そして、どの絵にもそれぞれメッセージが込められていますが、すべてに共通のメッセージが次のように示されています。
「私らしく、生きる。
あなたらしさを、守る。」
「みんな、ちがう。だからこそ、私らしく生きよう。
みんな、おなじ。だからこそ、あなたらしさに私は寄り添う。」
「私」は「自分」、「あなた」は「まわりの人」というようにいろいろな機会で高中生の皆さんと共有してきたこととつなげて考えることができます。この機会に高中生の皆さんと共有したいのは、このことです。
○ 自分を見つめ考えてみる
○ まわりの人を思い想像してみる
まずは自分を大事にしてください。自分を大事にできないのに、まわりの人を大事にできません。
同じように、まわりの人、相手については、どんな思いでいるのか、どんな気持ちなのかを想像してみましょう。イマジンです。それがその人が実際に感じていることと必ずしも一致していなくても構いません。また想像したりするのが苦手な人もいるかもしれませんね。そんな時は、自分は楽しいけど(悲しいけど)、同じかな、自分と違うかなということだけでも構いません。そして、その相手、まわりの人の対象は、まず、隣の人、近くの人、身近な人からしてみましょう。自分のまわりは、何でも打ち解けわかり合える人もいれば、自分にとっては苦手な人など、決して気が合う人ばかりでないことは皆さんよく知っていることです。でも、その人をちゃんと認め、互いを思い想像して認め合うことはできるはずです。仲良くし合いましょうと言っているのではありません。互いを認め合うのです。このことが皆さんと一番共有したいところです。
一番始めのスライドにあったような、12月に入りいろいろ行われる、取り組み、キャンペーンもベースとなる願いは
・命が大事
・自分が大事
・まわりも大事
で同じなのではないでしょうか。是非、積極的に取り組み、行動してみてください。
残りの2学期の日々が充実したものとなるよう、高中生全員で取り組んで行きましょう。