学校日記

卒業式が近づく

公開日
2010/03/05
更新日
2010/03/05

校長メッセージ

 先週は3年生の奉仕作業で、校内をきれいに掃除してくれました。3年間使った校舎をきれいにするこの時期になると、学校を去りたくない気持ちがある反面、新しい進路に向けての不安と期待が複雑に交錯していると思います。まだ入試を控えて必死でがんばっている皆さん。そのがんばりは、人生においても大変貴重な経験になると思います。進路がすでに決まっている皆さんは、この時期には、やがてくる4月からの生活に向けて、やはり必死で勉強した方がよいと思います。油断大敵です。
 4月に入って新しい進路先ではきっと何らかの試験や修業があると思います。それに耐えられる学習体力もつけておきましょう。そして生活リズムを崩さないように生活しましょう。
 ところで、発芽の三要素を知っていますよね。水と酸素と温度です。水や酸素は植物自身が自分の力で吸い込むのでしょうね。でも、温度は周囲の気温が上がってこないとどうしょうもありませんね。皆さんの生活も同じことではないでしょうか。
 つまり、自分の努力でできるところと、どうしても自分以外の人の力でないとできないこととがあると思います。鎌倉時代の禅宗の僧侶で道元という人がいました。彼の教えの中に
「花紅にして美なりといえども、ひとり開くにあらず。春風来たりて初めて開くなり」という意味深い言葉があります。人間が人生の花を咲かせるのは、自分の努力と共に、それを支え、励ましてくれる多くの人の存在や環境があってこそだからです。これらのことをよく考えて、他の人に感謝していくことや自分の周りの環境を大切にすることを忘れないでほしいと思います。
 そう奉仕作業で学校をきれいにした時の心持ちのような、感謝の気持ちを忘れないように。
 また、何事にも誠実な心でぶつかっていってほしいと思います。人の心を本当に動かすのは、地位や名誉ではなく、まして金銭や権力でもありません。誠実さが何よりの力になります。今必死で受験勉強しているみなさん。誠実に、一歩一歩、自分の実力を積み上げて入試に臨みましょう。
 いつも応援しています。
 卒業式まであと4日。がんばれ高森台中生。