学校日記

第41回卒業証書授与式 式辞

公開日
2019/03/05
更新日
2019/03/05

校長メッセージ

第41回卒業証書授与式 式辞

校庭や学校周辺の木々の芽のふくらみや、小鳥の囀りから、
春の息吹を感じる季節となりました。
この佳き日に、多数のご来賓・保護者の皆様にご臨席賜り、
卒業証書授与式が挙行できますことは、この上ない喜びです。
高い所からではございますが、深く感謝申し上げます。

卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。心より祝福いたします。
この佳き日を多くの皆さんと一緒にお祝いできることを
本当にうれしく感じています。
格別、三年前、皆さんの入学式に参加できず、
お祝いの言葉を直接伝えることができなったことを
ずっと申し分けなく感じていた私にとって、
この日を皆さんと一緒に迎え、
卒業証書を一人一人に手渡しすることができたことに、
心から喜びを感じています。
学校復帰をした当時、教室を訪問した私に歩み寄り
両手で力強くにぎってくれた〇〇君。
あなたの優しさ、今でも忘れられません。
そして、まわりにいた皆さんのあたたかい眼差しと優しい笑顔は
心の支えでした。
本当にありがとうございました。

卒業証書を手にした皆さんには、どんな光景が思い出されていますか。
一人一人の脳裏に浮かぶ光景はそれぞれ違っているかもしれませんが、
「凡事徹底+」と「チーム高森台中」を合い言葉に過ごした
三年間の全てが積み重なり
今日この日につながっていることではみんな同じはずです。

格別、最上級生としての一年間は、皆さんにとって、
特に印象深く心に刻まれているのではないでしょうか。
毎朝交わす、すがすがしい挨拶。
朝読書や日々の清掃など、ごく普通の当たり前のことこそ大事にして、
いつも通り凡事徹底+で取組む行動。
友だちや仲間と楽しくふれあう時の輝いた瞳と笑顔。 
そして、先生や仲間と一緒に集中してねばり強く取り組んだ
授業や部活動での熱意がこもったあの真剣な姿。
さらに、テーマ「ひまわり」のもとで行われた、体育大会や高森祭。
みんなで一丸となり、チーム三年生全員で見せた最高の笑顔溢れる姿は、
二年生、一年生のよき見本・憧れであり、私たちの誇りでした。
素晴らしい日々に心より感謝しています。

さて、高森台中学校を巣立つ皆さんと共有したいことがあります。
「新しい時代での未来へのかかわり方」についてです。
二十一世紀に入りおよそ二十年が経過し、
慣れ親しんだ平成という元号の時代がまもなく終わり、
新たな時代がすぐそこまで来ています。
このようなとても大きな節目のタイミングに羽ばたいていく
皆さんの未来はどのようなものでしょうか。
日々技術が進歩し、目まぐるしく世の中は変化しています。
ますます便利・快適で、誰もが安心できる
心豊かで明るく輝く未来でしょうか。
それとも困難や課題が山積した別の様相の世の中・未来でしょうか。

人生百年時代、予想困難な社会と言われている
これから皆さんが生きていく未来。
はっきりしているのは、どんな未来にしていくのか、
そして、どのような時代を築いていくのかは、
そこで生きる当事者一人一人にかかっているということです。
これからの未来は皆さんが切り拓いていくのです。

そのために大事なことがあります。
それは、夢や希望、目標を持って、地道に努力を重ねていくこと、
つまり、自分自身に挑戦し続けることです。
上手くいかないときにも決してあきらめず、
ねばり強く、自ら進んで学び行動し、
継続してやり抜いていく。
その先にこそ、一人一人の未来への道が続いているはずです。

でも、一人では立ち向かうことが困難な課題や
たいへんな場面もあるはずです。
だからこそ、まわりの人と共に歩むのです。
当然のことですが考え方や得意なこと、
できることには違いがあります。
そのことが健全であり大切なのです。
違いを認め合い、それぞれの持ち味やよさを生かして高め合うことは、
これからの時代にも強く求められるはずです。
こんな言葉でまとめることができるかもしれません。
「あなたにしかできないことがあります。
でもあなただけではできないこともあります。
だから一緒に取り組むのです」
繰り返しになりますが、自分自身への挑戦、
そして、まわりの人と共に歩む、
それがこれからの未来へのかかわり方なのではないでしょうか。

広い空のように、無限の可能性を持ち、
未来へ羽たいていく卒業生の皆さんが、
晴れ晴れとした顔で視線を上げて胸を張り、
今後も母校で過ごした日々に誇りを持ち、
地元への愛着を感じながら、
まわりの人とのつながりや感謝を忘れず、
新しい時代で大いに活躍をされることを心より期待しています。

結びになりましたが、保護者の皆様方、
お子様のご卒業本当におめでとうこざいます。
小学校時代を含めて九年間の義務教育の課程を無事修了され、
立派に成長されましたお子様の姿を前に、感慨深く、
そして、様々な思い出が駆けめぐっていることと推察いたします。

お子様共々、本日、こうして一つの節目を乗り越えられましたことに、
重ねてお祝い申し上げます。
また、これまで本校に寄せられましたご厚情に感謝致しますとともに、
これからも地域の学校としてご支援くださいますよう
よろしくお願い申し上げます。

以上、卒業生の皆さんの前途に、幸多からんことを心より祈念して、
式辞といたします。

平成三十一年 三月五日

春日井市立高森台中学校長 
田中雅也