3学期始業式 式辞
- 公開日
- 2017/01/06
- 更新日
- 2017/01/06
校長メッセージ
3学期始業式 式辞 2017.1.6
2017年がスタートしました。
今朝の登校の様子や体育館への入場の様子では、多くの笑顔でいっぱいでした。私も笑顔になりました。とてもよい感じです。笑顔は周りも笑顔にしますね。
天候もよく、とても穏やかな新年のスタートです。高中生のみなさんは、今年のスタートをきっと気持ちよく切ることができていることでしょう。そして、2017年の目標や計画ははっきり決められているのではないか思いますがどうでしょうか。
はじめに私の目標について、ちょっとだけお話します。先日54歳になりました。この1年を、53歳の自分より少しでも成長する1年にします。そのためには、まずは、健康を維持し、自分を鍛えます。毎日4km〜5km走って、筋肉トレとストレッチをして、笑顔で過ごします。また、興味がある歴史に関する内容を中心に、本を読んで勉強します。さらに楽器の演奏にもチャレンジします。そして、毎日、何ができたか記録します。
さて、今年の干支は「酉」です。
「酉」という漢字について調べてみました。
お酒のつぼを描いたもので、「酒」に関する字に使われてきています。そして、収穫した作物から酒を抽出するという意味や、収穫できる状態であることから実るということも表していて、そのことから、果実が成熟した状態を表しているとされています。
2学期とつなげて考えてみましょう。2学期は「実りの2学期」でした。さらにその実りが熟するような状態が、今年、そして今日から始まる3学期と言えるかもしれません。それぞれの学年で、とてもよく成長した、成熟したと認められるような「まとめと準備の3学期」、そして新たな1年としていけるとよいですね。3年生の皆さんは、まさに高中でのまとめと、新たな進路への準備です。応援しています。一緒に頑張りましょう。
また、酉年の酉(とり)とは鶏(にわとり)を意味します。
にわとりから、「はばたく」とか力強く「飛躍する」ということがイメージされます。
高中生の皆さんも、それぞれの大いなる夢や希望を抱き、それに向かって羽ばたいていけるようにしましょう。ただし、その夢や希望は抱いているだけでは実現しません。目標を立て、行動に移す、実行することがとても大事です。
ここで、目標の持ち方について確認し合いましょう。
夢や希望は大きなものとして持ちたいものですね。それで、大丈夫です。しかし、目標は、実現できるものであること、それも、今の自分よりも少し先の、少し高い、手の届くもの、また、幅を持たしたものとして設定することが大事です。目標は書いて見えるようにしておくと意識され、継続されます。そして、その目標に到達したら、また少し先の、少し高い目標を持ちます。このような階段を一つ一つ上るようなことの繰り返しにより、以前の自分より高められ、さらに夢や希望に近づいていきます。小さな目標でも実現できることで達成感を、そして次へのやる気を得ることができるのです。
実現できないような無茶な目標では、「どうせ自分にはできない、無理だ」という、あきらめの気持ちや習慣だけ残ってしまい、次へのやる気につながりません。
小さな目標でも、上手くたどり着かないこともあるでしょう。失敗することもあると思います。いや上手くいかない、失敗することの方が多いかもしれません。でも、手が届きそうだから、あきらめずに、繰り返し行動する、実行する。そうすることで、自分の確かな力になり、その目標に近づいていくのです。
ここで二人の著名な方の言葉から学びましょう。
先日の箱根駅伝で3年連続優勝した青山学院大学陸上部の原監督はこのように述べています。
『この練習を何回繰り返すといった具体的な数字を書かせます。もう少し速く走る、といった抽象的な目標はダメ、実現がほぼ不可能な目標設定もいけません。私は「半歩先」が口癖です。一歩一歩とよく言いますが、それより少し手前のイメージ。今できることの半歩先を見つめながら、少しずつ向上していくだけでも4年間でものすごい成長につながるのです』
また、メジャーリーガーのイチロー選手は、2週間ほど前、昨年12月23日地元愛知・豊山町でイチロー杯という軟式野球大会の閉会式で次のように述べています。
『人の2倍とか3倍、頑張ることなんてできない。だから、自分の中で(限界よりも)ちょっとだけ頑張る、というのを重ねてほしい。僕も米国で3000本も打てるなんて想像はできなかった。でも、それを重ねてきたことで、僕は今現在に至ると実感しています。この言葉をみんなに伝えたいと思っています』
実行した人の言葉には、重みと説得力がありますね。
一年のスタートという節目は、新しい目標や計画を立てるのにとても最適なチャンスです。特に学校では、学年や学級は変わらず安定しているこの3学期のスタートは、まさにそのような機会です。一人一人としても、学級や学年としても、そして、チーム高森台中としても、適切な目標と、行動・実行で「まとめと準備の3学期」にしていきましょう。
以上でお話を終わります。