校長室から
- 公開日
- 2006/06/14
- 更新日
- 2006/06/14
校長メッセージ
〈生活五つの約束について〉
高森台中学校五つの約束は、昭和53年の開校当時に、校訓『創造、信愛、頑健』とともに、決められたものです。
◇ 挨拶のしっかりできる生徒になろう。
◇ 物を大切にしよう。
◇ 身だしなみを整えよう。
◇ 何ごとにも負けない身体をつくろう。
◇ 汗して働く生徒になろう。
29年目をむかえるこの約束ですが、決して奇異に感じる人はいないと思います。
それは、今まで、この5つの約束が守られず、繰り返し同じ注意や指導が必要であったかというと、決してそうではないと思います。集団生活を営む上で、最低限度の約束で十分であったからだと思います。
しかし、最近の様子を見ていると、6つめ7つめの約束が必要になってきているように思います。
例えば、「他人の迷惑になる行動はしない」「我慢ができる生徒になろう」などの新たな約束が必要のように感じます。
かつては、道端で転ぶと「泣いちゃいけませんよ。我慢しなさい。」と言い、痛みをこらえ懸命に我慢すると「えらい!よく我慢できた。」とほめる。こうしたことの繰り返しで子どもたちに我慢を教えてきたものです。しかし、最近は、転ぶと「大丈夫?痛くない?」と聞きます。転べば痛いのは当たり前で大声で泣きます。すると今度は「ああ、かわいそう・かわいそう」とあやすのです。こんなことで、我慢する気持ちは育っていくのでしょうか?痛くても我慢するということは、自分の気持ちをコントロールすることです。気持ちがコントロールできれば、簡単にキレる人間にはなりません。さぼりたい、やりたくない気持ちを抑えて努力するにも気持ちのコントロールが大切です。
子どもたちにやりたいことをさせるなら、同じくらいやりたくないこともさせなくてはなりません。やりたくないことも我慢してやらせることでバランスがとれると思います。
辛いことを我慢してやるからこそ、楽しいことが本当に楽しいと感じられるのです。寝たいときに寝て、食べたいときに食べるという不規則な生活は、気楽ではあっても楽しい家庭とは言えないのではないでしようか? 我慢強い子どもに育てる努力を考えたいものです。 校長 水田 博和