学校日記

7月9日 全校集会

公開日
2007/07/09
更新日
2007/07/09

学校長の言葉

 7月9日(月) 1学期最後の全校集会を行いました。今回も、最近の部活動の大会の表彰の後、校長先生から次のようなお話がありました。
 
 まず今日は、金子みすずさんの「星とタンポポ」という詩を紹介しましょう。

 青いお空のそこふかく、海の小石のそのように、
 夜がくるまでしずんでる、昼のお星はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。
 ちってすがれたたんぽぽの、かわらのすきに、だァまって、
 春のくるまでかくれてる、つよいその根はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。

 夜になると天気が良ければ星が輝いています。しかし、天気が良くても昼間は星が見えません。でも、見えないけれど星はあるんですよ。冬になると、タンポポは枯れて、何も見えなくなるけれど土の中には根があって春が来るのを待っている、と言った内容です。
 昼間の星や冬のタンポポの根のように、見えないけれども在るものについて考えて見ましょう。後ろに時計がありますが、長針と短針そして文字盤があって今何時かわかります。でも短針や長針を動かしている部品は目には見えません。見えないけれども、その部品があるから時刻を刻んでいるのです。このように皆さんの周りには、目には見えないけれど、大切な働きを持っているものがたくさんあります。
 給食で考えて見ましょう。皆さんが、給食を食べるまでに非常にたくさんの人の努力が隠されています。野菜を作る農家の人から、肉からハムなどを加工する人たち、調理場では栄養を考えた献立を考える人、そして調理をする人、学校へ温かいうちに届けてくれる人。このように多くの人のお陰で皆さんは給食をおいしく食べることができるのです。食べる人には見えないけれど、多くの人の努力が在るんです。そして、そこには皆さんにおいしく食べてもらおうという温かい心があります。これも目に見えないけれど非常に大切なものです。そんな心があるから私たちは安心して給食を口にすることができるのです。
 最近、こんなニュースがありました。牛ミンチに豚肉を混ぜて出荷していた問題で、豚肉以外に羊や鶏肉などを混ぜていたことが報道されました。とんでもないことですね。見えないところでひどいことをする人もいますね。賞味期限切れの肉の賞味期限を書き換えるといったひどいこともしていたようです。でも、この会社は、これによって信頼をなくしてしまいました。信頼というのも目に見えないものですね。友達同士でも、信頼が大切ですね。友達を裏切るようなことをしたら信頼関係が崩れますね。友情は、信頼関係の上に成り立っています。目に見えないけれど大切にしなければなりません。
 時計の部品のように、目には見えないけれど、大切な働きを持っているものがたくさんあります。人間が持っているもので誰も見ることができないけれど人間にとってなくてはならないもの、それは心です。先週の日曜日の夜にプールに入って、花火をしたり、食べたり飲んだりした後、プールに缶やビンを投げ込んだので、ビンが割れていて危険なので掃除をせざるを得ませんでした。そのせいで体育の授業でプールが使用できなくなりました。本当にひどいことをするものです。その人たちの心は一体どんなものでしょう。見えないから悪いことをする人と、見えないところで皆のために努力をしている人。皆さんは見えないところを大切にする人になっていただきたい。
 さて、夏の大会までもう2週間を切りました。悔いを残さないようにがんばりましょう。意欲も後悔も目に見えないものです。市大会優勝を目指したり、愛日大会や県大会を目指したりしていくことも大切です。目標も目に見えないものですね。目に見えない目標をしっかり持って、あきらめずにがんばりましょう。