学校日記

朝会です!

公開日
2012/01/23
更新日
2012/01/23

校長メッセージ

 1月23日(月)、朝会を行いました。校長先生の話の後、週訓について連絡を聞きました。校長先生の話の一部を紹介します。
 始業式の時に「絆」についてお話ししました。きょうはその第2弾です。
 みなさんはトルコという国を知っていますか。トルコで「一番好きな国はどこですか」という調査をすると日本が1位になるそうです。それはなぜでしょう。
 今から120年ほど前、明治23年のことです。トルコから日本へたくさんのお客さまが来ました。日本の各地で歓迎を受け、トルコに帰ることになりました。しかし、トルコに帰る途中、その船が嵐にあって、沈没してしまったのです。このままでは全員死んでしまう。そこで救助に当たったのが和歌山県の大島村の村人たちでした。大島村は家が全部で50軒しかない小さな村です。それでも嵐の中を全員が総出でトルコ人たちの救助に当たりました。海に投げ出されて体が冷え切っている遭難者を自分たちが裸になって体温で暖めました。小さな貧しい村です。自分たちの食料も少ない中、ありったけの食料を遭難者のために差し出しました。それどころか非常食として飼っていた鶏もトルコ人のために料理しました。こうして多くのトルコ人が命を救われたのです。
 この話は代々トルコで語り継がれています。小学校では教科書にも載っています。日本人は命をかけてトルコ人を救ったということが多くのトルコ人の心に刻まれています。
 さて、この話は続きがあります。
 それから100年たった1985年、イランとイラクという国の間で戦争が起こりました。多くの日本人がイランに取り残されました。このままでは命が危ない。でも、すぐに日本から救助に飛ばせる飛行機がありません。そのとき日本人を助けてくれたのがトルコ航空の飛行機です。戦争状態の危険な中、トルコ航空の飛行機2機がイランにやってきて、取り残された日本人を救出しました。イラクの攻撃が開始されるタイムリミットまで、あと1時間15分というぎりぎりの救出劇でした。トルコの関係者は次のように言っています。
「100年前のお礼をしただけです」
 先生は、この話を聞いて、人と人との心が結びついている「絆」というものの強さを感じました。「絆」の強さは国を越える。そして時代をも超えるのだということを強く感じました。みなさんはどう感じましたか。