第3学期始業式です!
- 公開日
- 2012/01/06
- 更新日
- 2012/01/06
校長メッセージ
1月6日(金)、第3学期始業式を行いました。はじめに表彰伝達、次に校長先生の式辞、最後にみんなで元気よく校歌を歌いました。校長先生の式辞の一部を紹介します。
新しい年が始まりました。きっとみなさんも新しい目標をかかげて、それに向かって「がんばろう」と気持ちを新たにしているところだと思います。さて、きょうは3学期の始業式の日。3学期が始まるにあたり、みなさんに2つお話をします。
まず1つめのお話です。去年の暮れ、一年間を表す漢字一文字が発表されました。去年一年間を表す漢字一文字。それは「絆」。「絆」とは何でしょう。「絆」とは人と人との「心の結びつき」のことです。「絆」にちなんでこんな話をします。
小学4年生の次郎くんの話。次郎くんのお母さんの誕生日は1月3日でした。次郎くんは誕生日のお祝いに何かプレゼントをしようと考えました。ちょうどお年玉をもらったばかりなので、そのお金でプレゼントを買おうと考えたのです。
「何がいいかな。さいふがいいかな。それともバッグがいいかな」
次郎くんは一生懸命考えました。よくわからなかったのでお母さんに尋ねました。
「誕生日のプレゼント、何がほしい?」
お母さんはしばらく考えていましたが、
「お手紙がほしいな」といいました。
次郎くんはびっくりしました。自分が考えていたことと全然違っていたからです。でも、次郎くんは一生懸命手紙を書きました。お母さんへの「ありがとう」の気持ちを何とか表そうと思って一生懸命書きました。30分かかってようやくはじめの文が書けました。1時間かかって次の文が書けました。それから3時間かかってやっと手紙を書き終えました。
そして、その手紙を渡しました。お母さんはその手紙を読んで、
「ありがとう、すごくうれしいよ」といってとても喜んでくれました。次郎くんもすごくうれしくなりました。
お金で物を買って渡すこともいいけれど、「ありがとう」の気持ちを一生懸命手紙で表すことでこんなに喜んでくれる。やっぱり「心」が大事なんだなと思いました。「絆」とは人と人との「心の結びつき」。きっと次郎くんもそのときに「絆」という言葉の意味が少しわかったのではないかと思います。
さあ、3学期が始まりました。3学期は学年の仕上げの時。1年生から5年生のみなさんは、まもなく一つ上の学年へ進級します。6年生のみなさんは、いよいよ小学校卒業の時を迎えます。
今、みなさんが一緒に勉強しているクラスの仲間と過ごすのもあとわずかです。どうぞみなさん、「仲間の絆」「クラスの絆」を大事にしてください。悔いの残らないよう、精一杯がんばりましょう。そして仲間の絆を大切にし、さらにすばらしいクラスをつくり上げてください。
2つめのお話。2つめは今年の干支にちなんだお話をします。今年は辰年ですね。その辰にちなんで「竜」という字を使った「登竜門」という言葉についてお話しします。
中国に黄河という大きな川が流れています。その黄河の上流にものすごく流れの速いところがあります。そのものすごく流れの速いところを「竜門」と呼んでいます。
昔、その竜門のところを鯉が泳いでいました。鯉は竜門をさかのぼろうと懸命に泳ぎました。でも、ものすごく流れが速いのでなかなか竜門をのぼることができません。それでも鯉は決してあきらめることなく、何度も何度もチャレンジしてついにその竜門を登り切りました。すると不思議なことにその鯉は竜に生まれ変わったのです。
こういう言い伝えから、すごい試練だけれどもその試練を乗り越えると、すごく立派に成長するということの例えとして「登竜門」という言葉が使われるようになりました。
さてみなさん、みなさんにもこれからいろいろな試練があると思いますが、決してくじけてはいけません。鯉が急な流れをさかのぼって竜になるように、みなさんもその試練を乗り越えて立派に成長してください。
きょうは3学期の始業式にあたり、「絆を大切にしよう」「試練に負けるな」という2つのことをお話ししました。