2学期始業式です!
- 公開日
- 2011/09/01
- 更新日
- 2011/09/01
校長メッセージ
9月1日(木)、2学期始業式を行いました。校長先生の式辞の後、みんなで校歌を歌いました。その後、陸上大会の表彰や各種行事に参加した代表児童の報告を聞きました。校長先生の式辞の一部を紹介します。
きょうから2学期が始まりました。こうしてまた、みなさんと会うことができ、みなさんの元気な顔を見ることができて、先生はとてもうれしく思います。
さて、1学期の終わり、日本にとてもうれしいニュースが飛び込んできました。それは「なでしこジャパン」のニュースです。サッカー日本女子代表チーム、「なでしこジャパン」がワールドカップの決勝戦でアメリカを破って優勝しました。実力的には完全にアメリカの方が上といわれている中、2度までもアメリカにリードされながら最後まであきらめず、試合終了間際に同点に追いつき、ついにPK戦でアメリカを破って優勝。日本中に感動を与えました。
さて、みなさんの中に「サッカーが好き」という人はいますか。
では、「サッカーがうまくなりたい」と思っている人はいますか。
実は、先生は先日、サッカーのとても有名なチームの監督さんの話を聞く機会がありました。そのときの話を紹介します。
インタビュアーがたずねました。「どうすればサッカーがうまくなりますか」
その監督さんはこう答えました。「相手の気持ちをしっかり考えられる子になることです」
インタビュアーはちょっと怪訝そうな顔をして、ふたたび、「サッカーがうまくなるためにはどうすればいいのですかとお聞きしたのですが」というと、監督さんは「ですから相手の気持ちをしっかり考えることが大切なのです」とまた答えました。
では、サッカーがうまくなることと、相手の気持ちをしっかり考えることとどう結びついているのでしょうか。
サッカーはチームで行うスポーツです。いくら運動能力が抜群の選手でも、たった1人で攻撃から守備までのすべてをこなすことはできません。たった1人で11人を相手に勝つことは不可能です。
では、どうすればチームとしての攻撃力や守備力が向上するのでしょうか。
それは、チームメートつまり仲間が一番プレーしやすいボールをいかにパスするかにかかっているのです。つまり、仲間が一番ほしいときに、一番取りやすい強さのボールをパスするということなのです。そのためには仲間が今どこにいて、どう考えているのかを一瞬に判断しなければなりません。それだけではありません。仲間の足の速さをよく考え、次にどう動きたいのかを予測することが大事になってくるのです。
「サッカーがうまくなるためには、相手の気持ちをしっかり考えることが大切である」と監督さんが言っていたのはそういう意味でした。
インタビュアーはまたたずねました。「それでは相手の気持ちを考えられるようになるにはどうすればよいでしょう」
監督さんはこう答えました。「それは2つのことをしっかりやることです。1つめはあいさつをしっかりすること。もう1つは相手の話をきちんと聞くこと。この2つです。あいさつをすればお互いの心が開けます。自分の気持ちを素直に話せるようになります。そして話をしっかり聞けば相手が何を考えているのかがよくわかります。この2つがしっかりできる人は、かならず相手の気持ちがよくわかるようになり、サッカーの名人になれます。」
先生はこの話を聞いて、とても感動しました。先生はサッカーがうまくなるためにはキックの仕方やシュートの打ち方、ゴールキーパーのボールの受け止め方などそういう話をするのかなと思っていましたが、そうではなくて「あいさつがしっかりできること。相手の話をきちんと聞くこと。この2つを大事にして相手の気持ちを考えられるようになることが大切なのだ」というお話だったのです。
さて、2学期が始まりました。2学期は「運動会」や「西藤フェスティバル」5年生は「野外学習」、6年生は「修学旅行」など大きな行事がたくさんあります。考えてみればこうした行事も一人でやるものではありません。みんなで作り上げていくものです。そういう意味ではサッカーと同じチームプレーです。2学期のいろいろな活動を思い出に残るすばらしいものにするために、先ほどの監督さんの話をよく覚えておいてください。
大事なことは「相手の気持ちをしっかり考えること」です。チームの仲間が今何を考え、どうしようと思っているのか。自分がどう動けば仲間も動きやすいのか。どうすればチームとしてまとまることができるのか。
西藤の子どもたち一人一人が、相手を思いやり、相手の気持ちをよく考えて行動すれば2学期はすばらしい学期になると思います。みなさんならきっとできると思います。みなさんに期待しています。