1月17日は、『金色夜叉』の「今月今夜の月の日」
- 公開日
- 2013/01/17
- 更新日
- 2013/01/18
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明治時代の新聞連載小説、尾崎紅葉の『金色夜叉』。連載から平成25年で117年。
許婚(いいなずけ)の関係にあった間貫一(はざまかんいち)と鴫沢宮(しぎさわみや)。しかし、両親の勧めに従って実業家に嫁ごうとする宮と、これを裏切りと感じた貫一は、1月17日の月の夜、熱海の海岸で泣く泣く別れることになりました。
その後、貫一は金持ちに嫁いだ宮を見返すかのように金儲けに明け暮れ、宮は貫一を裏切ったとの想いから心を病んでいったのでした。
主人公の貫一が、熱海の海岸で、貫一を裏切った恋人のお宮に、
「可(い)いか、宮さん、1月の17日だ。来年の今月今夜になったらば、僕の涙で必ず月(つき)を曇らせて見せるから」と言い放ったことから、きょうを、今月今夜の月の日と読んでいます。(ちょっと文学を、かじってみました)
この日の夜が曇り空になることを「貫一曇り」と言うそうです。熱海ではこの日に「尾崎紅葉祭」が行われます。