学校日記

名前がわからなかったので「なんじゃもんじゃ?」

公開日
2010/05/13
更新日
2010/05/13

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 百葉箱の北側に,もくせい科のヒトツバタゴという木があります。昔,明治神宮明治神宮外苑内の人家にあった木は名前がわからないので「なんじゃもんじゃ」と呼ばれていました。
 ちなみに「なんじゃもんじゃ」とは「何じょう物じゃ(なんというものか)」の意味です。そしてこの名前の由来について面白いエピソードがあります。ごぞんじ水戸黄門こと徳川光圀(みつくに)が時の将軍に「あの木は何という木か」とたずねられ,その返事に窮してとっさに「なんじゃもんじゃ!」であると答えたと言われています。
 「なんじゃもんじゃ」の木は和名「ヒトツバタゴ」といいモクセイカ科の落葉高木で,岐阜県東南部と隣接する愛知県の一部,対馬の北端鰐浦(国の天然記念物に指定),朝鮮半島,台湾及び中国の暖帯に分布しています。5月に雪のような白い清楚な花を咲かせます。ヒトツバタゴは「一つ葉のタゴ」(タゴはトネリコのこと)の意味で,江戸時代尾州(尾張の別称)の藩士でまた植物学者としても有名であった水谷豊文(みずたに・とよぶみ)という人が尾州でトネリコによく似た木を発見しました。
 トネリコ(タゴ)は複葉ですが,この木は単葉(一葉)だったので「ヒトツバ(一つ葉)タゴ」と命名したそうです。