紅葉という文字は、そのまま「こうよう」と読みますが、「もみじ」と読む場合もありますね。モミジは、晩秋になると赤く色づく草木で、その中でも特に形・色とも美しいカエデのことをいいます。
　この季節に野山を散策すると、秋色に染め上げられたたくさんの葉が重なる光景に目を奪われますね。まるで極上の織物で造られた帳（とばり）のように見えます。
　帳とは「室内外の境などに垂らして、区切りや隔てとする長い垂れ幕」のことです。これに「秋の」という単語を被せると、ちょうどこんなイメージになりますね。「紅葉重ね（もみじがさね）」ということばが似合うかも知れませんね。