お盆の行事 あれこれ
- 公開日
- 2013/08/15
- 更新日
- 2013/08/15
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お盆ですね。もともとは、正月と同じように祖先を迎える行事で、旧暦の7月におこなわれていました。
8月13日は、先祖の魂がこの世に帰ってこられる日で、先祖が迷わず家に帰ってこれるように、家の戸口で火をたいて目印にして迎えました。
ご先祖様が行き来するための乗り物も用意します。きゅうりやなすで作る「精霊馬(しょうりょううま)」です。きゅうりの馬はスピードが速いので、ご先祖様が速く帰ってこれるように。なすの馬は遅いので、ご先祖様がゆっくり戻っていけるようにとの願いがこめられています。
最近1年間に新仏(あらぼとけ)を出した家では、町内の人が集まり、108の灯明(とうみょう)をあげたため、「百八たい」といい、精霊(しょうりょう)を迎えました。
精霊たなには、家でとれた新茶がそえられ、祖霊(それい)の長旅をねぎらいました。精霊の食事は、「七かたぎ半」といわれ、7回の食事と15日深夜のみやげだんごが用意されました。14日朝には、もち、15日昼にはうどんが用意されました。
ご先祖様が戻っていかれるのが、8月15日です。このときは「送り火」をたきました。そして、夕方には、近くの川で「精霊ながし」がおこなわれ、祖霊を彼岸(ひがん)におくりました。今では、流す地区もなくなり、お寺に集められています。
このような、亡くなった人の魂がこの世に戻ってくるという考え方は、仏教が日本に伝わる前からあり、日本古来の民俗信仰です。神道における先祖を供養する儀式や仏教における盂蘭盆会(うらぼんえ=お盆)の儀式がまじりあり、江戸時代ころに現在のような習慣ができたといわれています。