グルタミン酸
- 公開日
- 2014/06/25
- 更新日
- 2014/06/25
校長室から
友人の一人に「俺はグルタミン酸で育った。」と言う人がいます。言わずと知れた味の素の代名詞。私には「化学調味料=化学薬品」というイメージが強く,ずっと敬遠していました。今日の出前授業で誤解だったことが分かりました。
今日のテーマは「うまみ」。日本人が発見し,商品化したもので,原材料はサトウキビ。醤油や味噌と同じような「発酵」という過程の中で造り出されるものだそうです。それでは,なぜ「化学調味料」なのかという疑問に答えていただきました。かつて「化学」という言葉が何かすばらしいものの代表のように使われていた時期に,テレビの料理番組で紹介され,そのときに「化学調味料」という用語が当てはめられ,そのまま一人歩きをしてしまったそうです。私のように「化学薬品」と軽率に混同してしまう人もいるような時代においては迷惑な総称のようです。ちなみに今では「うまみ調味料」と呼んでいるとのことです。
このことは,授業後に校長室で伺った内容ですが,子どもたちへの授業も大変興味深く見せていただきました。当然のように体験の場面もあり,また,時代を反映してか英単語も登場しました。甘味=SWEET,酸味=SOUR,塩味=SALTY,苦味=BITTER,そして「うまみ=UMAMI」ということです。
和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたというニュースがありました。日本の食文化を改めて見つめ直す機会になったと思います。