顕微鏡の世界と心の世界
- 公開日
- 2011/04/22
- 更新日
- 2011/04/22
校長メッセージ
今日も校内を回って授業を見てきました。2年生の数学。分配の法則で文字式の学習をやっていました。理科室の前を通ると何やら楽しそうな歓声が聞こえてきたので、入ってみました。顕微鏡でミジンコやアオミドロを観察する授業でした。みんな真剣に顕微鏡を覗いてスケッチしたりしていました。生物顕微鏡でミクロ?の世界を覗いて、また一つ違った世界に出会い、新しい知識や感情が積み重なりましたね。テレビのCMでやっている『知層』が形成されましたね。
ところで、昨日生徒会が今年のスローガンを発表しました。
「Favor」とは「親切な行為」という意味だそうです。自分が他の人のために何ができるか。他人を気遣う「思いやり・親切な行為」を積み重ねて、あたたかい雰囲気をつくり、学校生活が充実させようとする取り組みだそうです。今年もとても素敵なスローガンですね。心の中はいくら生物顕微鏡を使っても見えないけれど、私たちの思いやりとか親切な行為という形で見えてきます。
このことをとても素晴らしい詩で表現されているのが、これもテレビで一躍有名になった、あの詩です。 詩人の宮澤章二(みやざわしょうじ)さんの作品の「行為の意味」と題した詩を紹介させていただきます。
−−−あなたの<こころ>はどんな形ですかと
ひとに聞かれても答えようがない
自分にも他人にも<こころ>は見えない
けれど ほんとうに見えないのであろうか
確かに<こころ>はだれにも見えない
けれど<こころづかい>は見えるのだ
それは、人に対する積極的な行為だから
同じように胸の中の<思い>は見えない
けれど<思いやり>はだれにでも見える
それも人に対する積極的な行為なのだから
あたたかい心が あたたかい行為になり
やさしい思いが やさしい行為になるとき
<心>も<思い>も初めて美しく生きる
−−−それは 人が人として生きることだ
(「行為の意味−青春前期のきみたちに」より引用)
勉強をしてたくさんの知識や技術などを習得することも大切ですが、同時に生徒会が掲げてくれたスローガンのように私たちの心の在り方も大切にしていたいものです。