学校日記

11月11日 集会

公開日
2019/11/11
更新日
2019/11/11

校長メッセージ

11月11日 集会

はじめにお礼です。体育館への集合の仕方についてです。一番はじめに入場した3年生の皆さんの姿勢が、この凜とした雰囲気を作ってくれています。さすが3年生見本です。ありがとうございます。

さて、暦の上では既に冬となり、木々の様子も変化してきました。2019年のまとめ、2学期の終盤にさしかかってきました。自分に向き合う場面・時間も増えてくる頃ではないでしょうか。
高中生の皆さんとは、1学期6月の集会で、学ぶ意味・目的、学び続けることについて、大事なキーワードであることを共有しました。
今日は、そのことにも関連しますが、「学び方」に触れながら、今一度学ぶ意味・目的ついて共有しましょう。

先日、ある研修会で、何から学ぶのか3つに絞って考えてみてくださいと問われました。皆さんならどう答えるでしょう。まず、15秒自分で考えてみましょう。では、考えを近くの人と伝え合ってみましょう。「失敗から学ぶ」「歴史から学ぶ」などいろいろな答えがあったかもしれません。
その研修会では、スライドのように示されました。これはある著名な大学の学長が講演などで示された考え方だそうです。
1 人から学ぶ
2 本から学ぶ
3 旅から学ぶ
「人から学ぶ」「本から学ぶ」はイメージしやすいと思います。「旅から学ぶ」とは現場から学ぶこと、その場所に行って直接体験したり実感したりすること、例えばパン屋さんに行って食べてみて初めてそのおいしさが分かる、そこから学ぶということだそうです。
この3つを日頃の皆さんの学習とつなげて考えてみましょう。
「人から学ぶ」は、毎日・毎時間の授業がそうですね。教科担任の先生方や一緒に学んでいるクラスの友達などから、知識や技能、考え方や判断の仕方を学んだり、学び合ったり、そして考えを伝え合ったり、表現し合ったりしています。一人ではできない学びですね。
「本から学ぶ」は、学校での毎日の朝読書がまさにそうですし、学校の図書室や家でジャンルや分野は関係なく、自分の気に入った本を読む、学ぶがそれにあたりますね。
「旅から学ぶ」は、その現場で学ぶこと、直接体験して実感することでした。先日2年生が行った職場体験はまさにそのものですし、理科の観察・実験や、技術・家庭科の実習や製作、音楽や美術の表現、体育の実技も直接体験しての学びと言えるかもしれません。

このように私たちは日頃からいろいろな方法・場面を組み合わせて学び、勉強していますが、共通しているは、生涯にわたって、自分自身、そしてまわりの人とよりよく生きていくために学んでいるということ、まとめると学ぶ意味・目的が共通しています。みんなの幸せのために学び、学習するのです。

格別中学生までは、今後の長い人生で学び続けていくための基盤となる力、つまり、知識や技能、考え方や判断、表現の仕方、さらには学習の方法をしっかり身に付けるために学び、勉強しているのです。例えば、国語では文章などから適切に読み取る方法や豊かな表現の仕方、理科なら自然事象の仕組みや調べ方、数学や社会なら、理論的に考える方法や、根拠となるグラフや表、図の読み取り方や示し方など、そして、どの教科でも使っている、比較して同じことや違いをはっきりさせながら課題を解決していく方法などが、それらにあたります。もちろんもっともっとありますが、どれも中学校や高校、上級学校を卒業した後も、いつでもいつまでも使える基盤となる力であり、学習の方法です。
受験やテストも大事です。でも、そのためだけに学び、学習しているのではありません。ましてや宿題や課題を提出するだけのために勉強しているのではありません。自分の将来の大きな夢と希望に向かい、多くの人たちとよりよく生きていくことができるよう、人生を切り拓いていくために学び続けているのです。学ぶこと、勉強することは、豊かで生き生きとした人生につなげる素晴らしいことであり、決して手放してはならないことなのです。時には事情により勉強ができない時があったり、上手くいかない、面白くないと逃げ出したくなることがあったりするかもしれません。でも決して自分の学び・学習に背を向けることなくまっすぐ向かい合い、焦らずに時には立ち止まり勉強の方法や習慣を見直して地道に努力を重ねていきましょう。皆さんのまわりには、共に学び合い、支え合える人たちが沢山います。一緒に高め合っていましょう。
今日は高中生の皆さんと「学び方」に触れながら、学ぶ意味・目的ついて共有し直しました。。勉強の方法、学習に対する姿勢と行動と言い換えてもよいかもしれません。残りの2学期の日々で、これまでよりも学習に集中し、学び合う姿が高中に溢れることを期待しています。