学校日記

6月集会

公開日
2019/06/24
更新日
2019/06/24

校長メッセージ

6月集会                     R1.6.24

6月も残り1週間。1学期もあと1か月弱となりました。高中生の皆さんと共有してきた、「方法を知り、整える1学期」についてはどうでしょうか。順調でしょうか。いくつかのスライドで共有しましょう。ものが整っているだけでなく、集中したり、伝え合う・表現し合うなど、皆さんの学びの様子、授業の様子が益々整ってきていますね。

さて、先週は金曜日まで第2回テストでした。このテスト期間の登校の場面で、何人かの高中生に「調子はどうかな?」「順調ですか?」と声をかけたところ、「バッチリです!」「まあまあかな」「首をかしげて笑顔で無言」など、様々な反応でした。今日からテストの返却などが始まりますが、皆さんが気になるのは、どんな結果でしょうか。喜んだり満足したりするのは、また、がっかりしたり、残念に思ったりするのは、何に対してでしょうか。点数でしょうか。それとも自分の学びの状況でしょうか。

さて、3年生の皆さんとは、以前にも共有しましたが、今日は、あらためて全校の皆さんと勉強すること、「勉強する・学ぶ」ことについて考えたり共有したりしましょう。

はじめにスライドにある次のようなことを頭で考えてみてください。
「いつ勉強しますか・学びますか」
「どこで勉強しますか・学びますか」
「何を勉強しますか・学びますか」
答えは、それほど難しくないかもしれませんね。

では、このように質問されたら、どのように答えますか?
「あなたは、何のために学ぶのですか」「誰のために勉強するのですか」
20秒各自で考えてみましょう。
では、近くの人と考えを伝え合ってみましょう。

学ぶ意味や勉強する目的についてですが、いろいろな考え方があると思います。私は、自分なりにこんな答えを持っています。2つです。
「1 自分のために勉強する」
 自分がよりよく生きるために、豊かに生きるために学ぶ・勉強する、ということです。
「2 まわりの人のために勉強する」
まわりの人とは身近な人かもしれない、もしかして、地球の裏側の人かもしれません。自分が学んだり勉強したりしたことが、そのような人たちの役になるかもしれない、ということです。

自分が取り組んだ研究や発明により、人の命を救ったり、世の中を便利にしたりすることにつながるかもしれません。また、自分が描いた絵や文章、歌声が、みんなを幸せな気分にできるかもしれません。

学ぶことや勉強は、自分のためだけではない、ということ、自分のことだから、自分の好き勝手でよいということではない、ということです。

では、なぜ、学び続けるのでしょうか。私たちは、中学校を卒業した後も大人になった後も学び続けます。先ほどの学ぶ意味、勉強する目的とつなげて考えてみましょう。15秒ほど一人一人で考えてみましょう。

ここで、先人の言葉を参考にして考えてみましょう。
佐藤一斎(さとういっさい)という、幕末の儒学者の言葉です。愛知県の隣の岐阜県恵那市岩村出身の江戸時代、幕末の儒学者です。

こういう言葉です。私が声に出して読みますので、皆さんは心で読んでみてください。

『少(わか)くして学べば、則(すなわ)ち壮にして為(な)すこと有り。壮にして学べば、則ち老いて衰(おとろ)えず。老(お)いて学べば、則ち死して朽(く)ちず。』

古典を勉強してきている3年生の皆さんは、意味がおおよそ予想できるのではないでしょうか。

『少(わか)くして学べば壮にして為すあり。』とは、子どものころからしっかり勉強しておけば、大人になって世のため、人のため に役に立つ人間になる。
『壮にして学べば老いて衰えず。』とは、大人 になってからも更(さら)に学び続ければ、年をとっても衰えない。いつまでも活き活きとしていられる。
『老いて学べば死して朽ちず。』とは、年をとってからも学ぶことをやめなければ、益々学びが円熟し、高い見識を持って生活でき、死んだ後も自分の業績は残り次の人々にも引き継が れていく。
そんな意味です。どう感じましたか?

人生100年時代、予測困難な時代といわれています。一方で、AIが人の代わりに莫大な情報を処理してデータや知識を提供してくれる時代になってきました。事実、何でもPCやスマホで検索すれば、それなりの答えが見つかります。でも、AIは相手の表情を見て感じたり、心を揺さぶるような体験を提供したりしてくれることはありません。これからは、これまでと全く違った課題が発生するかもしれませんし、豊かで明るい未来かもしれません。そんな時代ですが、それぞれの年代で私たちはなぜ学ぶのでしょう。学び続けるのでしょう。受験があるから…でしょうか。それも一つの答えですね。他にもいろいろな答え、考え方があるはずです。
テストは、終わった後こそが大事だとよく言われます。自分の学習の状況をよくつかんで振り返りつつ、是非、学ぶ意味・勉強する目的、そして学び続けることについてじっくり考えてみてください。大事なキーワードです。  
以上で話を終わります。

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