11月28日 朝会(オンライン)
- 公開日
- 2022/11/28
- 更新日
- 2022/11/28
校長メッセージ
11月28日 朝会(オンライン)
明後日で11月が終わり、12月に入ります。「繰り返して実らせる2学期」のまとめの時期です。坂中生の皆さんの状況はどうでしょうか。スライドは2年生の掲示板の様子です。いろいろありますが、中には「あきらめない心」という人がるなど、いい感じだなと受け止めました。引き続きこの2学期をしっかり取り組んで最後までやり切っていきましょう。
さて、このタイミングで坂中生の皆さんと共有したいことです。
1 互いを認め合う・人権週間から
2 健康・安全第一
はじめにこのスライドの写真からです。サッカーW杯のワンシーンです。昨日のコスタリカ戦は惜しくも負けましたが、日本が歴史的な勝利を飾った対戦相手ドイツのゲーム前の写真撮影の場面です。でも、ちょっと普段と様子が違います。選手が手で口を覆っていますね。知っている人もいると思いますが、理由があるのです。それは後ほど触れます。
さて、来週日曜日、12月4日からはじまる人権週間に関することを共有しましょう。
スライドのこのキャラクターは皆さんよく知っているとおり、やなせたかしさんによる人権イメージキャラクターの「人KENまもる君」と「人KENあゆみちゃん」です。いろいろなところで目にするのではないでしょうか。
人権週間は毎年12月4日から10日に設定されています。12月10日が人権の日として、74年前の昭和23年1948年12月10日の国連総会で「世界人権宣言」が採択され、国連がこの日を記念日としたことによります。
毎年12月4日から12月10日までの1週間を「人権週間」として、全国的な啓発活動が行われます。
今から74年前に世界人権宣言が採択されたのは、大きな理由があります。20世紀には,世界を巻き込んだ大きな戦争が二度も起こり,特に第二次世界大戦中においては,特定の人種の迫害,大量虐殺など,人権侵害,人権抑圧が横行しました。このような経験から,人権問題は国際社会全体にかかわる問題であり,人権の保障が世界平和の基礎であるという考え方が主流になってきたことによるとされています。苦い経験、歴史が教訓とされているのです。
では、そもそも人権とはどういうことでしょうか。社会科や道徳などの学習の復習です。ある辞書によると「人間が人間として生れながらに持っている権利」と示されています。とても当たり前のことですね。でも、そのような当たり前のことが、実は勘違いされていたり、疎かにされていたりするので、このような人権の日、人権週間として、見つめ直そう、確認し合おうと取り組まれているのです。実に様々な取組、活動がこの人権週間のタイミングで行われています。皆さんと同じ中学生の作文コンクールの作品なども紹介されています。この機会に積極的にそれらにも関わってみてください。
私からは、愛知県で取り組まれていることを紹介しながら、坂中生の皆さんと共有したいことを伝えます。これは愛知県の人権週間のポスターです。このようなことが示されています。
わかる と かわる
自分は偏見も差別もしていないから関係ない。
そう思っていても、気づかないうちに
誰かの人権を傷つけているかもしれません。
話をしてみる。インターネット以外でも調べてみる。
そうやってまずは一歩、
自分から歩み寄ってみませんか。
今まで気づかなかった気持ちが、見えてくるかも。
それがきっと、あなたの行動や社会を変えていく。
知ることからはじめよう。人権のこと。
日ごろの自分の考え方や行動について、考えさせられる内容です。
まずは、一歩自分から歩み寄ってみる、そうして理解が進めば、自分がかわる、まわりへの見つめ方・かかわり方がかわる、さらには、世の中がかわることにつながるのでは、というメッセージが伝わってきます。
このポスターだけでなく、人権に関わる、さまざまことが取り上げられ
・女性の人権
・障害者の人権
・部落差別(同和問題)
・外国人の人権
・インターネットと人権
・性的少数者の人権
について、具体的なメッセージが示されています。ここではそれぞれの内容については触れませんが、のちほど、坂中生徒連絡のクラスルームでURLを示します。また、各クラスにこのようなポケットブックを1冊ずつ配布しますので、是非、閲覧して内容を確認してみてください。
では、この人権週間の内容やメッセージと、日頃から坂中生の皆さんと共有している「自分」「まわり」とつなげて考えてみましょう。
・自分を見つめ考えてみる
・相手・まわりの人を思い想像してみる
まずは自分を大事にしてください。決して自分を投げ出したり、自分をあきらめてはいけません。あなたを大切に考えている人、頼りにする人は必ずいます。自分を大事にできないのに、まわりの人を大事にできません。
同じように、まわりの人、相手については、どんな思いでいるのか、どんな気持ちなのかを想像してみましょう。イマジンです。それがその人が実際に感じていることと必ずしも一致していなくても構いません。また想像したりするのが苦手な人もいるかもしれませんね。そんな時は、自分は楽しいけど(悲しいけど)、同じかな、自分と違うかなということだけでも構いません。そして、その相手、まわりの人の対象は、まず、隣の人、近くの人、身近な人からしてみましょう。自分のまわりは、何でも打ち解けわかり合える人もいれば、決して気が合う人ばかりでないことは皆さんよく知っていることです。でも、その人をちゃんと認め、互いを思い想像して認め合うことはできるはずです。「誰とでも仲良くし合いましょう」と言っているのではありません。「互いを認め合う」のです。このことが皆さんと一番共有したいところです。
坂中生の皆さんに、このように話をしていますが、私も気づかないうちに人を傷つけていたり、よく知らない・理解していないことで、間違った言動をしたりしていることは、きっと自分が思っている以上にたくさんあるはずです。この機会に自分やまわりとのかかわり方を見直していきます。
ひとつ、付け足しです。冒頭のサッカーW杯のワンシーンにかかわることです。
端的に説明すると、性的少数者の人権にかかわる行動をしようとしたところ、その行動を制限されたことへの抗議を示したシーンです。詳しくはニュースサイトなどで、調べてほしいところですが、人権に関わることは、国や歴史、民族・宗教・慣習などの背景により、その考え方や、場合によっては法律などが違うなど、とても深くて難しい、でも決して避けてはいけない課題・問題があります。今後の生活や学びの場面などで、継続して考えたり話し合ったりしていきましょう。なぜなら、「人間が人間として生れながらに持っている権利」である人権については、自分のことであり、自分のまわりとのかかわりのことであるからです。よろしくお願いします。
最後です。健康・安全第一についてです。
まずは、コロナ対応です。第8波による、感染者の増加は私たちの身近でもあります。私たちが行うことは基本の徹底です。自分を守る、まわりも守るという、姿勢と行動を引き続きよろしくお願いします。
もう一つ、先週の学校保健委員会の内容とも関連があります。ストレスとの上手な関わり方は、共有しましたが、それでも不安や悩みが解消されないことも、当然あると思います。繰り返し共有していますが、それらが大きくなりすぎる前に、決して一人で抱えないように、誰でもよいので相談してみましょう。そして、もし友達に相談を受けたら、信頼できる大人に相談してみるように伝えてあげてください。
実りの2学期、令和4年のまとめとして充実した日々となるよう、坂中生全員で取り組んで行きましょう。よろしくお願いします。