学校日記

2/17(月)朝会での校長からの話

公開日
2025/02/17
更新日
2025/02/17

校長メッセージ



 3学年そろっての朝会は今日が最後となります。3学期も半分が過ぎ、終わりが見えてきた生徒たちに次のような話をしました。

 「みなさんおはようございます。2月に入ってとても寒い日が続いていますが、体調はどうでしょうか。先月からこれまでも学校では様々な活動が行われました。1・2年生は春日台特別支援学校とふれあい交流、ゲーム交流を行いました。1年間様々な機会を通して交流してきたことで、お互いの仲が深まったとともに、個性の素晴らしさを見つけることができたと思います。なかなか他校との継続的な交流をしている学校はありませんので、ここでの学びと友情を大切にしてください。また、生徒会の活動も活発に行われていました。先日、全国発表の機会があり、前期生徒会・委員会の主体的な活動について紹介してきたのですが、後期もそれに負けじと活動を続けています。生徒の皆さんから「魅力ある学校づくり」の取組が進むのはとても嬉しいことです。いろいろな立場からの働きかけをお願いします。そして、2月7日に多くの外からのお客さんをお招きし、授業公開を行いました。いつもと違う雰囲気で緊張した人もいたかと思いますが、参観された先生から「いきいきと学ぶ姿がとてもよかった」「仲間と協力しながら課題に取り組む姿が微笑ましかった」といった声をいただきました。ただし、このような特別な機会だけを頑張るのではなく、毎日の授業、仲間との学び合いを大切にしなくてはいけません。いつでも当たり前に安心して仲間と学べるように努力をしてください。

 今日で3学年がそろっての朝会はラストとなります。いつも話している3つのことができているか振り返ってみましょう。1つ目、目標として掲げたことを継続して取り組んでいますか。2つ目、自分と相手のよさ・魅力を見つけること、言葉にして言うことはできるでしょうか。3つ目、当たり前といってきたことは、定着できていますか?当たり前になっていますか。時間をとりますので、振り返ってみましょう。3学期にレーダーチャートを踏まえ、みなさんに話し合いをしてもらいました。そしてそこから、学級や個人でプロジェクトを考えてもらいました。2カ月近くが経ち、そのプロジェクトの状況はどうですか?よりよい学級や学年をめざし、みんなで本気で取り組めていますか。学級目標に掲げた姿は完成しつつありますか。なぜこのような話をするかというと、気が付くともう今年度の締めくくりの時期が来ているからです。「終わりよければ全てよし」という諺もありますが、締めくくりの難しさ、大切さについて昨年行われたパリオリンピックの4つの場面を取り上げたいと思います。1つ目は柔道女子52kg級の阿部詩選手です。金メダル有力候補だった彼女は、2回戦で世界ランク1位の選手と対戦し、早々にポイントを獲得し優位に試合を進めていました。しかし、試合時間が残り1分をきったところで、一瞬の隙をつかれ逆転で一本負けをしてしまいました。直前に相手の指が目に入るアクシデントがあり、集中力が途切れてしまったそうですが、本人もまさかの敗退となってしまいました。2つ目は男子バレーボールチームです。準々決勝で世界ランク2位のイタリアから2セット先取し、あと1点で勝利となるところまで何度かいきましたが、相手の粘りにより逆転負けとなりました。主将の石川選手は「早く勝とうとして焦ってしまった」と語っていました。3つ目はスケートボードの堀米雄斗選手です。東京に引き続き、連続の金メダルを狙っていた彼ですが、後半の試技で連続して失敗し、最後の試技を迎えた時は7位とメダルは難しい状況でした。しかし、最後の試技でこれまで成功したことが1度しかなかった高難度の技を成功させ、逆転で金メダルを獲得しました。「1%の可能性を最後まで信じた」とインタビューで語っていた姿が印象的でした。最後は体操男子の団体チームです。0.1の差で東京では中国に敗れ、銀メダルに終わった日本チームは雪辱に燃えて挑みましたが、どんどん引き離され最終種目の時点では逆転不可能な点差となっていました。しかし、「諦めるな」の掛け声を出し続け、集中力を保って演技を続けた結果、中国選手の2回の落下もあり逆転で金メダルを獲得しました。これらは選手のみなさんが必死に取り組んだ結果ですので、負けたからダメ、メダルをとったからよいということではありません。むしろこの4つの事例から、締めくくりの難しさ、そして大切にすべきこと「油断しない」「焦らない」「挑戦をやめない」「あきらめない」が分かったのではないでしょうか。これらの教訓を胸に残りの日々でしっかりと締めくくれるよう、今からでも本気で必死に自分自身や仲間のためにできることに邁進していってください。

 これからの1カ月余りですが、テストあり公立高校入試ありと気が抜けない日々が続きます。そして、3月に入ると学校の最大で大切な行事である卒業式があります。3年生の皆さんは次のステージに進む準備、1・2年生の皆さんは次の後輩を迎えるための準備をしていってください。魅力ある坂中への道のりはまだ終わりではありません。終わった後でよかったと思えるよう、今はめざす姿をめざして進んでいきましょう。みなさんの主体的な姿を期待しています。これで私の話を終わります。」