学校日記

第75回卒業証書授与式 式辞

公開日
2022/03/03
更新日
2022/03/03

校長メッセージ

式辞

春の息吹を感じる季節となりました。
卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。
心より祝福いたします。
この佳き日に、保護者の皆様にご臨席賜り、
卒業証書授与式が挙行できますことは、この上ない喜びです。
高い所からではございますが、深く感謝申し上げます。

卒業する皆さんが坂中で過ごした三年間は、時代が平成から令和に、また、日常が平時からコロナ禍に、さらに、学びの環境として一人一台端末とクラウドが導入されるなど、大きな変化の中での三年間でした。卒業証書を手にした今、いろいろな思い出が脳裏に浮かんでいると思います。思い浮かぶことは一人一人違うかもしれませんが、卒業生の皆さん全員に共通しているのは、坂中の校訓「すべてに最善を」を合い言葉に、大きな変化の中でも、いつも笑顔でそして真剣に、仲間を大事にしながら学習や活動にみんなで取り組んだ日々が積み重なり今日この日を迎えたことです。そんな皆さんの姿は、坂中の誇りであり、在校生の憧れの存在でした。皆さんの姿勢と行動に心から感謝しています。

一方で、それぞれには少なからず悩みや不安があったことでしょう。しかし、ここまで大きくくじけることなく歩んでこられたのは、一緒に想いを共有してきた学年・クラスの仲間やまわりの人たちの存在のおかげであることに、誰もが強く同意できるはずです。 
そのような皆さんと、卒業にあたりあらためて共有したいことがあります。それは、「自分に挑戦」「みんなで取り組む」こと、そして「明日に向かって挑戦」することについてです。

コロナ禍ではありますが、様々な明るい話題に触れることで勇気をもらうことが沢山あります。例えばオリンピック・パラリンピックでメダル獲得に向けて全力を挙げて取り組んできたトップアスリートの努力や大谷翔平選手がメジャーリグでMVPを獲得したこと、将棋の藤井聡太九段がタイトル戦に臨んで誰もが驚く差し手で勝利したこと、さらに民間人が宇宙旅行をしたり、車やバイクがドローンで空を飛ぶことや、メタバースと言われる仮想空間サービスでの交流などがいよいよ現実化される等の話題は、私たちを驚かせたり、喜びや期待を共有できるものです。  

一方で、このように誰もが知っているような偉業や話題だけではなく、決して派手でなくとも専門家として長年仕事を積み重ねてきた方々や、ボランティア活動などで人知れず人のためまわりのために地道に尽力してきた人たちの工夫や努力に触れた時には、より強い感銘を受けることが多くあります。これらの人たち・話題に共通していることに「あきらめない姿勢」と「探求心」があります。
大きな目標である夢や希望を描き、そこに向かって努力を積み重ね、時には上手くいかず遠回りや後戻りをしたり、落ち込むことなどがあったりしても決してあきらめずに、困難をバネやチャンスととらえ、ねばり強く取り組み続けることで、小さな目標をいくつもクリアしながら、夢を実現しているのです。
 
では、何故あきらめずにねばり強く取り組むことができるのでしょうか。それは、その人にとって取り組む対象が好きで楽しいからです。好きなことだから続けられる、楽しいことだから喜んで困難にも立ち向かうことができるのではないでしょうか。ただし、好きや楽しいだけでは大きな目標や夢には到達できません。そこで大切となるのが、探求心です。課題の解決のために情報を収集し、それを整理・分析して考えをまとめて実行してみるなどのサイクルをくり返して探し求めるのが探求です。今の自分の好きや得意の質をよくすることに力や時間を惜しまず没頭して、もっともっとと探し求めていく。その先あるかもしれないもっと楽しいことや未知の喜びに期待を膨らませて挑戦し続ける、つまり過去・今の「自分への挑戦」なのです。それでも一人の力だけでは夢の実現は困難です。だから、「みんなで取り組む」のです。互いによさ・得意を尊重し合い、そのよさ・得意を出し合ってみんなで困難を分割しながら取り組むことで支え合っていくのです。

世の中は大きく変化し続けています。変化の速さや大きさに戸惑うこともあるかもしれませんが、その変化を前向きに受け止めていくことで、新たな扉が開かれ、これまでと違った好き・得意が生まれてくるかもしれません。自分の好きや得意は一つに固執する必要はありません。いくつあっても、変化しても構わないのです。人生百年時代、やり直しは何度でもできます。自分にあったスピート・ペースで歩んでいきましょう、生きていきましょう。

未来に続く道は、平坦な道ばかりではないかもしれませんが、皆さんの可能性は無限に広がっています。晴れ晴れとした顔で視線を上げて胸を張って明日へと羽たいていってください。
そして、どんなときにも平和な世の中を心より願いながら、今後も母校で過ごした日々に誇りを持ち、地元への愛着と、まわりの人とのつながりや感謝を忘れず、若くしなやかな発想と主体性を持って明日に向かって挑戦をつづける皆さんの健闘を心より祈念します。

結びになりましたが、
保護者の皆様方、お子様のご卒業、本当におめでとうこざいます。
小学校時代を含めて九年間の義務教育の課程を無事修了され、立派に成長されましたお子様の姿を前に、感慨深く、そして様々な思い出が駆けめぐっていることと推察いたします。
お子様共々、本日、こうして一つの節目を乗り越えられましたことに重ねてお祝い申し上げます。また、これまで本校に寄せられましたご厚情に感謝致しますと共に、これからも地域の学校としてご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

以上、卒業生の皆さんの前途に、幸多からんことを心より祈念して、式辞といたします。

令和四年 三月三日
春日井市立坂下中学校長 田中雅也

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