学校日記

10月12日 オンラインによる朝会

公開日
2020/10/12
更新日
2020/10/12

校長メッセージ

おはようございます。10月も半ばになります。2学期の後半、今年も残り2か月ちょっとですね。
最近の坂中生の皆さんのよさとして、笑顔とあいさつが増えてきたことをとてもよいことだと受け止めています。登下校のあいさつ、廊下などですれ違ったときのあいさつ。自ら進んで、そして、笑顔とともにあいさつする様子がたくさんあるのは、とてもいい感じですね。ただし、上手くいかないことや不安なこともあるかもしれませんね。そんなときは無理をせず、また、一人で抱えず、まわりの人に相談するなどをしていきましょう。

さて、前回の朝会で、坂中生の皆さんと共有したことの一つに、実のある2学期・力をつける2学期がありました。「自分の得意なこと・好きなことが、もっと得意になる・もっと好きになるように力をつける2学期にしましょう、方法・コツを学び、繰り返して質を高めましょう」とお話しましたが、皆さん、順調でしょうか。

まず、この画像を見てください。春日井市民なら誰もがよく知っている「道風くん」ですね。この図柄にはいつももうひとつ一緒に描かれているものがあります。そうです「カエル」です。
あ、そういうことか、とぴんと来た人も居るかもしれませんね。
今日は、この道風くんとカエルをもとに、坂中生の皆さんと共有したいのは、「あきらめない、やり抜く力」についてです。
はじめに道風くんとカエルについて簡単に復習です。
道風くんのモデルは、平安時代西暦900年頃に活躍した三跡という書の達人の一人、小野道風です。こんな図柄を目にしたことがあるでしょうか。この小野道風の生誕地が春日井という説の基づいて、書のまちかすがいのキャラクターになっています。
この図柄にもカエルが描かれていますが、みなさん小野道風とカエルのエピソードは知っていますね。諸説あり、事実かどうかははっきりしませんが、次のようなお話しです。

既に書道家として書の達人だった道風は、あるときスランプに陥っていた。自分の才能のなさに自己嫌悪に陥り、書道をやめようかと真剣に悩んでいた。
そんな時、ある雨の日に散歩に出たら、柳にカエルが飛びつこうと、何度も挑戦している姿を見た。道風は「いくら飛んでも柳に飛びつけるわけないのにしょうがないヤツだ」と無駄なことをしていると思った。が、気になってその様子を見ていた。すると偶然にも強い風が吹き柳がしなり、蛙が見事に飛び移ったのを見て道風はハッとした。「しょうがないのは自分のほうだ。カエルは一生懸命努力をして、チャンス・偶然を自分のものとしたのに、自分はそれほどの努力をしていなかったのだ」と悟り、そしてさらにものすごい努力を重ねて、千年以上経過した今の時代にも作品や名を残すような人となった、ということでしたね。
ここで、先ほどお話しした「あきらめない」「やり抜く力」とつなげて考えてみましょう。みなさんと共有したいのは、「あきらめない」こと「やり抜く力」と、才能とは別のものであるということです。

やり抜く力は、ある研究では
「やり抜く力」=「情熱」×「努力」
と表されています。
「もっともっと上手くなりたい」という情熱に、努力を重ねることで、あきらめないでやり抜くこと、つまり、目標の達成や成果に結びつくということです。

この式からわかると思いますが、やり抜く力を大きくするには、「努力」の部分にこそ、自分の行動、実行力が関係してきます。

このあきらめない やりぬくための方法・コツにはいろいろありますが、3つに絞って共有しましょう。
(1) 毎日、同じ時間、同じ場所での習慣にする。
(2) 時間の長さよりも、集中した質の高い練習で、明日もやる。
(3) 上手くいかない、思い通りにいかないのはごく自然なこと。そんなときにこそ、考え方や方法を見直す、人に助けてもらう。

「七転び八起き」という、非常にわかりやすいことわざもありますね。上手くいかなくても、自分のことだから、また、自分のまわりのことでもあるから、ねばり強くやり抜いていくことが大切になります。

坂中生の皆さんが、これからの日々で、自分の得意なこと・好きなことが、もっと得意になる・もっと好きになるように、あきらめにずにやり抜き、それぞれが益々力をつける2学期にしていくことを期待しています。
なお、「習慣にして継続する」ことについては、また、別の機会に共有しましょう。

最後になりますが、全ての基本は、健康・安全です。これまで通り、健康・安全第一で過ごしていきましょう。