12/2(月)朝会での校長の話
- 公開日
- 2024/12/02
- 更新日
- 2024/12/02
校長メッセージ
12月に入るのにあたって行われた朝会で、校長より次のような話をしました。今週から人権週間に入るので、それにからめながら話しをしました。
「おはようございます。少しずつ寒さを感じる日が増えてきて、冬の訪れを感じるようになってきました。それに伴い、インフルエンザの流行が始まっているそうです。寒暖差が大きく体調を崩しやすい日が続いていますので、手洗い・うがい・早めの休養を心がけましょう。大きな行事が終わって11月に入りましたが、様々な交流・体験や安全・健康について学ぶ機会などがありました。その中で、充実した学校生活を皆さん自身でつくりあげることができたでしょうか。それでは、いつもの3つのことについて振り返ってみましょう。1つ目、これまで一歩踏み出してみたことについて、自分自身で満足できていますか。2つ目、自分の体を気遣い、仲間の心を気遣えていますか。「自分さえよければ」と考え、周りを困らせたり傷つけたりしていませんか。3つ目、互いの人権を守り尊重していますか。
今週の水曜日からの1週間は人権週間です。これは今から76年前の1948年の12/10に国連で世界人権宣言が採択されたことを受け、人権を考える機会として設定されたものです。人権というとピンとこない人もいるかもしれませんが、簡単に言えば、人間が誰しもがもっている、自分らしく生きるための権利や認められている自由のことです。しかし、現実は、人種や性別、職業などによる差別はあります。また、SNSなどで心無い言葉が行き交っている現実もあります。では、そもそも人権を守るためには何をすることが必要だと思いますか?様々な考えがみなさんの中から出されたかと思いますが、私は「肌の色が違っても感情は同じであること」「本人は笑っていても、いじられている人が本当は傷ついていること」「自分の性別に疑問をもっている人がいること」「職業によって偉い、偉くないの差はないこと」「SNSの心無いつぶやきが命を奪っていること」などの「本当のことを知ること」がまずは必要ではないかと思っています。
本当のことを知るためにはどうしたらよいでしょう。例えば放射線とお薬、この2つについて、あなたはどのような印象をもっているかと聞かれたらどのように答えますか。私の家族に聞いたところ「放射線は危険で悪いもの」「お薬は人にとってよいもの」という見方をしていました。しかし、この2つとも身近に存在し、健康を守るものであり、使い方や量を間違えると命を奪うものという点では、共通しています。放射線は目に見えませんが、自然界に飛び交っているもので、健康診断でCTやレントゲンなどで活用されており、病気の早期発見に役立っています。しかし、原爆の時の被害のように線量が多いと命を奪うものとなります。薬も身近にあり、調子が悪い時に飲む機会があり、体調を整えたり、病気を早く治すのに役立っています。しかし、使う量を間違えると毒にもなります。つまり、本当のことを知ることで初めて、よさを生かしたり、リスクを回避できたり、正しい対応ができたりするのです。反対に思い込み、一方的な見方、誤った情報は差別や偏見を創り出します。また、聞いたことを鵜呑みにして、自分で真実を探ることを怠ると、本当のことを知ることができません。ネットで簡単に情報を得られ、知った気になれる今だからこそ、本当のことを知ることを大切にしてください。そこから、人権問題の解決の一歩が踏み出せると私は思います。
さて、2学期も終盤を迎えました。2学期の最初と比べて学級はどのような状態でしょうか。また、それぞれの力の中身はどのような変化をしているでしょう。魅力ある学校にするために必要だと主張したことは、どのくらい達成できたでしょう。そこで、3回目の学級力アンケートを行いますので、回答をお願いします。回答の際は9月からの学級の様子を振り返りながら、前回、前々回とも比較しながら評価をしてください。また、結果については個人・学級でしっかりと分析し、3学期の学級づくりに生かしてください。大事なことは学級目標を実現させ、みんなが居心地の良い教室をつくることです。学級力アンケートでは、魅力ある学校にするためのみなさんの声も聞きたいと思っています。この機会にぜひ、あなたの思いを届けてください。」