卒業式 その4
- 公開日
- 2018/03/23
- 更新日
- 2018/03/23
今日の学校
その4は、式辞、来賓あいさつ・紹介です。早朝より多くのご来賓にご列席いただきました。ありがとうございました。
以下は、式辞です。
平成二十九年度卒業証書授与式 学校長式辞
校庭の気温センサーの最低気温データは連日マイナス五度以下と、いつもの冬よりもとても寒い日ばかりでした。しかし、先週からは急に日差しが強くなり、桜のつぼみはどんどんふくらみ、開花まで一週間ほどになりました。春本番が間近になったよき日に、平成二十九年度第十一回卒業証書授与式を挙行することができました。本日は、ご多用の中、ご来賓の皆様、そして保護者の皆様には、早朝よりご臨席賜りまして誠にありがとうございます。高いところからではありますが、厚くお礼申し上げます。
卒業証書を手にした一二七名の第十一回卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。満開の桜に迎えられた入学式から二〇〇〇日以上。あの日も小雨であいにくの天気でしたが、その日に植樹した校庭のしだれ桜とともに、みなさんは多くのことを学び、からだも心も大きく成長しました。特にこの一年は出川小のリーダーとして、しっかり活躍してくれました。ありがとう。
この成長は、みなさんの小さな努力の積み重ねの成果です。しかし、よくわかっていることとは思いますが、自分の力だけではなく、いつも見守り、育ててくださったお父さん・お母さん、家族、また、安全に登校できるようにと見守って頂いた地域のみなさんなど、とても多くのみなさんの「おかげ」です。今日は、「ありがとう」であふれる素直に感謝する一日にしてください。
さて、平昌オリンピックでの羽生選手や小平選手などの活躍や隣の瀬戸市出身の将棋の藤井 聡太六段の活躍、どれもすごいことですね。どうして、あれだけのことができるのか、どのように鍛えてきたのか、何か特別のことがあるのか裏側を知りたくなります。もちろん、人一倍の努力と集中力などのすごい面もありますが、基礎をきちんと大切にしてきたことに注目しなければなりません。
このような言葉があります。「これまで『型破り』なことをたくさんやってきたけれど、それは型があったからできたこと。過去から学ばずに新しいことをやるのは、『型なし』っていう。」これは、歌舞伎役者の中村勘三郎氏の言葉です。一流の方は、多くの型をきちんと身につけ、多くの型があるからこそ、どんなことにも対応できるようになったり、いろいろな型を結びつけて新しいものを生み出したりすることができ、このことから「型破り」ともいわれているのです。
このことをこれから先の世界のことに当てはめてみましょう。先日みなさんにお話ししたように、皆さんが社会の中心として活躍する三十年後には、人工知能が私たちの能力を上回るようになり、多くの職業が変わると言われています。春日井市内では、日本で初めての車の自動運転の実験が始まっています。こういったことを聞くと、近い将来、人工知能と共存していくために、また、負けないために、これまで以上にいろいろな力が必要になり、そのようなことは自分には無理だとあきらめの気持ちが強くなるかもしれません。しかし、それは違います。確かに必要になるレベルは高くはなりますが、そのような時代だからこそ、まずは基礎になる多くの型をきちんと身につけ、さらに、できない理由を並べるのではなく、プラス思考で「どうしたらできるか」を考えて、できる道を探し、型破りをめざすことです。みなさんは、この六年間で多くの型を身につけましたが、中学校ではさらに多くの型を身につけてください。期待しています。
さて、在校生の皆さん。今度は皆さんの出番です。がんばりをしっかりと受け継ぎ、出川小をもっともっとすばらしい学校にすることを約束しましょう。そのためには、みなさんも小さな努力の積み重ねです。期待しています。
最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。思い出の中の六年前の真新しいランドセル姿と本日の立派に成長された姿と比べて、さぞお喜びのことと思います。おめでとうございます。
また、今日まで本校にお寄せいただきました温かいご支援・ご協力に対しまして、職員一同、心から感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。今後も本校をあたたかく見守って頂き、側面からのご協力をよろしくお願い申し上げます。
さあ、十一回生の皆さん、「みらい」へ向けて出発です。もっといっぱい型を身につけてください。その中で大事なのは、やはり仲間です。お互いに「いいところ」を見つけ合っていく「こころ」を大切にしてください。さらに大切なのは「いのち」、健康な心とからだです。みなさんの新しい世界でのさらなる飛躍を心から期待し、式辞といたします。