≪校長室の窓≫ 中学生で出逢っておきたい詩
- 公開日
- 2014/03/13
- 更新日
- 2014/03/13
学校の窓
雨の日に見る 大木 惇夫
冬、ほのぐらい雨の日は
ザボンが輝く、ザボンが ザボンが
これは、眼をひらいて見る夢なのか。
街燈は ぬれている、
泥靴は喘いでいる、
風は雀をふっと飛ばしている、
人間の後姿はいそいでいる、
歌は絶えている
電線はひきつっている、
枯木はふるえている、
わたしの身体は凍えている、
わたしは祈りをわすれている。
そうして、わたしはただ見る、
ほのぐらい雨の影のなかに
ぽっかり朱楽の浮ぶのを 輝くのを。
