学校日記

第36回卒業証書授与式式辞

公開日
2015/03/05
更新日
2015/03/05

学校行事

<式辞>
 第36回柏原中学校卒業生 250名の皆さん、卒業おめでとうございます。
 そして、保護者の皆様におかれましても、お子様のご卒業を、心よりお祝い申し上げます。
 また、本日の卒業証書授与式に、お忙しい中、春日井副市長様を始め、多数の来賓の皆様にお越しいただき、高い席からではありますが、厚くお礼申し上げます。
 さて卒業生の皆さん、あっと言う間の三年間ではなかったでしょうか。三年前の入学式で、わたくしは、この柏原中学校の校章が、柏の葉をペンの形にデザインされたものと式辞の中で紹介をしました。皆さんは、まさにこの柏の葉のように、明るく元気よく成長をしてきてくれました。
 3年前、この場所で出会ったこの仲間たちと過ごしてきた中学校生活。落ち着いた生活態度で学習に取り組んでくれました。いつも元気の良い挨拶も心がけてくれました。ボランティア精神にあふれた地下道清掃と落ち葉清掃。委員会活動を中心とした生徒会活動への取り組み。そして、それぞれの夢をたくした部活動で、力の限り挑戦したあの夏。真剣な団結力から生まれるパワーをぶつけ合った体育大会。クラスのハーモニーが、聴く者に感動を与えてくれた合唱コンクール。その他にもたくさんの成果をあげてくれました。
 しかし、目線を皆さん一人一人に移して見ると、この三年間は、決して順風満帆な歩みばかりでは無かったはずです。皆さんは幾多の悩みや苦しみを乗り越えて、成長をして来ました。皆さんの成長は、この先もずっと続くものです。そして時には、抱えきれないほどの苦しさや悲しさも乗り越えて行かなければならないと思います。そんな時こそ、皆さんの母校であるこの柏原中学校の柏の木を思い出してほしいのです。
 校庭の柏の木の葉は、次の若葉が芽吹くまで、ずっと枝についたままで、冬の厳しい寒さにも吹く風にも耐えています。今日もこの姿は見られます。この姿からは、柏の木が単に生きているというより、次の季節に向かって、たくましく生きて行こうという意志を持っているかのように思えてなりません。そしてその意志で、確かに訪れる季節を待って、輝くばかりの若葉をいっぱいに広げるのです。  
 この営みは、まるで人が辛いことや苦しいことをやがて訪れる未来を信じて、じっと耐えているように思えてなりません。皆さんの母校のシンボルである柏の木は、こんな素敵な木なのです。
 かしの木の 芽吹く若葉を 耐えて待つ 
      巣立つ葉たちに 春の陽がさす
 先生がつくったへたくそな短歌でした。
 卒業生の皆さんが残してくれた成果は、2年生が伝統として受け継ぎ、柏原中学校を更に創り上げてくれます。2年生はそのバトンを今、受け取りました。
 卒業生の皆さん、この場所にもう戻ることはできません。この学校の制服を脱いで、新しい世界へと進んで行く、まさに皆さん自身が若葉となって一層活躍をする時なのです。若葉を芽吹かせたり、花を咲かせたりするその時期や場所は、人それぞれに違っていいのです。大切なことは、どんな時でも、自分自身の明日への成長を必ず信じて、今を精一杯生きて行ってほしいということです。
 さようならの前に、卒業生の皆さんにはありがとうをお伝えし、皆さんの輝かしい未来を祝して、式辞といたします。
 さようなら。