学校日記

三学期始業式

公開日
2015/01/07
更新日
2015/01/07

学校行事

 「平和な暮らし」を示す「未(ひつじ)」年となりました。今日の始業式も素晴らしい態度の皆さんを拝見して、とても感動をしました。
<式辞>
 平成27年が始まりました。今年は未年です。未来の「未」と書いて羊と読みます。昔、暦をわかりやすくするために、動物をあてはめて十二支をつくったので、今年はひつじ年です。
 動物のあの羊は、よく群れをなしていて、それが家族の安泰を示していると言われます。そして、いつまでも平和に暮らすことを意味しているそうです。
 さて、平和と言えば昨年のマララ・ユスフザイさんのノーベル平和賞は、皆さんの記憶にも新しいと思います。15歳だったマララさんが、教育は罪とみなされ、彼女たちが学びたいと言うだけで銃撃をされました。そして、少年少女が工場労働を強制的に行わされるという不公平さをも彼女は訴え、その現実が浮き彫りにされました。
 しかし、こんな難しい問題は、私たちにはどうしたらよいか分からない、遠い外国のことだから関係ないと考えている人も多いと思います。確かにマララさんたちの体験や、今でも存在するという現実を解決するのはとても難しい壁があることはよく理解できます。 今回のノーベル平和賞は、こうした現実を世界中の大人や子どもが知り、さらに力を尽くして行かなければならないことを呼びかけるものであると思います。
 そして、マララさんたちと私たちと共通している願いがいくつかあると思います。その一つに、マララさんたちも、私たちも、そして世界中の人々の誰もが平和に幸せに暮らしてきたいと願っているということです。
 だから、平和ということを難しく考えないで、マララさんと同じ時を過ごす人間として、自分たちのもっと身近なところ、自分たちの足下のところで考えてほしいのです。それは、自分のことのように、私たちにとって大切な家族のことを真剣に考えたり、周りの身近な友達のことを大切に思ったりすることではないでしょうか。
 自分が受けたら嫌だと思うような、心のない態度や冷たい言葉がまかり通るような生活ではなく、仲間と共に学級で勉強や行事、日々の生活を頑張るために、または部活動などで頑張るために、仲良く歩んで行けるための生活について一人一人が考えて実行すること、そして、この先に今回のノーベル平和賞が示していることにもつながる、平和を築くことの一歩だと思うのです。そうは言っても簡単にいかなこともたくさんあります。でも何度も何度でもそのことを考え、実行していけば、たどり着ける何かがきっとあると思うのです。
 さらに、今年日本は先の大戦の終戦から70年の節目を迎えます。このことだって、時間が遠すぎて実感が今ひとつ持てません。だからこそ、私たちは戦争について学んだり、体験者から話を聞いたりしながら、どうしたら世界の国々と仲良くしていけるかを考えていかなければなりません。   
 未年にちなんで、今年は皆さん自身の回りの小さな平和についてまず考えてほしいということ。そして、柏原中学校の生徒としてのさらなる成長をしてほしいということを願って、3学期始業式の式辞といたします。