学校日記

1学期終業式

公開日
2007/07/20
更新日
2007/07/20

学校長の言葉

 20日(金)1学期終業式を行い、夏休みに入りました。
 生徒会副会長(2年)の意見発表の後、校長先生から次のようなお話がありました。

     平成19年度 1学期終業式式辞          19.7.20
 今日で1学期が終わり、明日から6週間、42日間の夏休みとなります。夏休みは皆さんにとって、自分自身との戦いです。それは、自分を律するのは自分以外にない日々を過ごすと言うことです。自分自身で努力しなければならないのです。サボろうと思えばいくらでも怠けられます。人間、成長していくときに、いつも自分のそばに指導者やしかってくれる人がついているとは限りません。自分自身で自分をコントロールして、自分を成長させていくことが大切なのです。だから、「自分に勝て」です。そして、自分に勝つために大切なことは「自分を信じる」ことです。今年の夏休み、東中生のスローガンとして「自分を信じて、自分に勝て」をおくります。
 さて、皆さんはアインシュタインという人を知っていますか。物理学に革命を起こした「相対性理論」を発見した天才科学者です。彼の小学生時代のあだ名はなんと「のろま」。自分なりに納得しないと解答を出さないタイプだったため、後に天才と言われた人とはほど遠い印象を周囲に与えていたのです。中学にあがっても評価は相変わらず、「君はとても、ものになるまい」とか「学校をやめてくれることを望んでいる」などと先生たちから言われていました。しかし、持ち前の好奇心から淡々と研究を続け、ついにみんながあっと驚く相対性理論を発見したのです。アインシュタインは言いました。「いかなる方法であっても、信じればそれだけの結果が生まれる。自分の能力を信じなかったら人間は無力だ」と。
 アメリカ人フレッド・スミスは、大学生の時に一日で全国に荷物を配送できるシステムの論文を書いたが、評価は散々だった。その後、自分の理論の正しさを証明すべく、1973年にフェデックスという会社を起こし、世界で初めて宅配便のサービスを開始させています。ひとかどの仕事を成し遂げた人は、このように他人から否定的な評価を受けても自分の才能や可能性を信じ抜き、努力を続けているのです。イギリスの首相であったチャーチルは言いました。「守るべききわめて重要な約束が一つある。『断じて絶望するなかれ』ということだ。」チャーチルは「自己否定より自己表現」すなわち人の悪口や低い評価に自信をぐらつかせる暇があったら、「自分が何をするかに熱中すべきだ」という姿勢を貫き通したのです。
 「僕はもうだめだ。」「どうせ頑張ったって無駄だ」などと絶望している暇があったら自分を信じて熱中することを勧めます。あきらめることは簡単で、信じ続けることは難しいことかもしれないがとても大切なことです。
 現在、東大3年生の清水さんの作文の一部を紹介します。
「小さいときはあまり勉強せず、小5の冬に受けた塾のテストはひどい点数でした。あわてて勉強したら短期間で伸びたので、「やれば伸びるんだ」と実感しました。それでも高1の時は、とても東大に入れるような成績ではありませんでした。高2になって「東大を目指そう」と考え、綿密に「傾向と対策」を練って、受験までの計画を立てました。好きな漫画やゲームも家族に隠してもらい、平日は1日8時間、休日は13時間、家で勉強しました。東京に行った機会に東大に行って赤門の前で自分の写真を撮り、「合格」と書いた半紙と一緒に部屋に張りました。気持ちがダレるとそれらを見て、「おまえ、東大に行きたいんだろ。行きたいんなら勉強しろよ。」と自分を引き締め、やる気を持続させました。やはり学力は集中して勉強した時間数に比例すると思います。」 このように、清水さんも自分の可能性を信じて努力して成功した人です。さあ、夏休みが始まります。この42日間は自分との戦いです。「自分を信じて、自分に勝て」