２学期終業式 その１
- 公開日
- 2007/12/21
- 更新日
- 2007/12/21
学校長の言葉
本日１２月２１日（金）、２学期終業式を行い、無事２学期が終了しました。いろいろな面でご協力を頂きまして、ありがとうございました。
３年井戸くんの意見発表の後、校長先生から以下のようなお話がありました。また、生徒指導の先生から、きちんとした冬休みのすごし方・ネットの正しい活用法についてのお話を聞きました。
約２週間の冬休み。有意義に過ごして下さい。そして、元気に１月７日（月）に会いましょう。（井戸くんの意見発表は、その２を見て下さい。）
平成1９年度 ２学期終業式の話 １９．１２．２１
今日で２学期が終わり、明日から２週間あまりの冬休みに入ります。そして、あと１０日で今年２００７年も終わります。今年１年を振り返ってみましょう。今年の自分はどうだったのか？がんばったのか？楽しいことが多かったか？そして来年はどう改めていくのか、何をがんばるのか考えてみましょう。
そこで、今日は2つのことをお話します。皆さん、暗示という言葉を知っていますか。1つ目は暗示についてです。
例えば、顔色の悪くないK君に冗談で
A 「おやK君、顔色が悪いね、具合が悪いのか？」
B 「どうしたK君、顔が青いぞ？どうしたんだ」
C 「K君、君の顔色はどうした。真っ青だぞ」
D 「アレK君、どうしたんだ、その顔色は」
最初のうち、K君は馬鹿なことを言うなと否定していたが、次第に顔が青ざめて、とうとう「具合が悪いので早退します」と言って帰り、数日寝込んでしまったという話があります。
この現象は“人は暗示にかかりやすい社会的な動物だ”と言うことなんです。中には自分で自分に暗示をかける人もいます。「首が回らない」という口癖の人が、本当に斜頸（首の曲がらない病気）になった例もあります。心と体は別のものではないという証拠です。
今の話は相手や自分にマイナスの暗示をかけた例です。プラスの暗示は例えば、プロのゴルファーがよく最終日に着る服の色を決めています。その色の服を着ると、調子がよくて良いスコアーがでるそうです。これも暗示をかけているのです。服の色でスコアーが良くなることはないのでしょうが、その色の服を着ると調子が良いと自分に言い聞かせてその気にさせるのです。それが自己暗示です。また、役者が大勢の観客の前であがらずに演技ができるようによくやることですが、手のひらに「人」という字を書いて飲むふりをする。人を飲むと言うことであがらなくなるそうです。これもプラスの暗示です。また、名医と言われるお医者さんはプラスの暗示をかけることが得意だと思います。「この薬は効くよ」とか「こんな食べ物に注意しなさい」などと言うことを上手に暗示をかけると病気が治りやすくなるわけですよ。逆に患者からすればこの先生の言うことを聞いていれば安心だと言うことになるわけです。勉強に関しても同じです。「どうせ私は努力しても成績はよくならない」これはマイナスの暗示です。そして「私は頑張ればできるようになる。」これはプラスの暗示です。「朝、挨拶をすると一日が楽しくなる。」これもプラスの暗示です。「早寝早起き三文の得」と言う諺がありますがこれもプラスの暗示なんです。自分の行動を意欲付けたり、気分よく取り組むために是非、プラスの暗示をかけるといいですね。
さあ今年１年を振り返って皆さんどうですか、マイナスの暗示をかけて自分の成長や頑張りを押さえていたことはありませんか。来年は是非プラスの暗示を多く自分にも周りにもかけて頑張れたり喜びをいっぱい味わって、心身共に大きく伸びる１年であってほしい。まずは、冬休み、夢と希望を持って自分にプラスの暗示をかけて頑張りましょう。
楽しい冬休みを迎える前にもう一つ話しをします。それは命を大切にということです。現在、愛知県が今年の交通事故による死亡者の数が全国1位、ワースト１だそうです。悲しいことですよ。さて、私は、いつも１２月２５日になると良君のことを思い出します。良君は今から３０年前、私が教師になって３年目に担任したクラスでもっとも元気な５年生坊主でした。ドッジボールが得意で、野球が大好きでプロ野球の選手になるのが夢でした。次の年、四月に私は別の中学校に転勤をしました。その年の冬休みに悲しい知らせをもらいました。良君が交通事故で死んだのです。一旦停止を怠った車にはねられたのです。それが、忘れられない日１２月２５日です。次の日、葬式の式場で良君をはねた運転手に「良君を返して」と叫ぶ母親の声が今でも忘れられません。そのときの母親は、こらえようのない悲しみだったのでしょう。死ねば必ず誰かが悲しみます。死んでもいい人なんていません。死んでしまえば、プロ野球の選手になりたいという良君の夢は叶えることもできません。死んでしまったら何もできないのです。命は大切に。冬休み、交通事故にあわないようにして、新しい年2008年の目標をしっかり立てて、いいスタートをしましょう。
