8月17日(火曜)教頭と確認する学習内容 時計とカレンダーの位取り3
- 公開日
- 2021/08/23
- 更新日
- 2021/08/23
お知らせ
12進法と60進法に落ち着いたのは、時計の歴史から見るとこうなります。
機械時計の針で最初に登場したのは、「時針」、つまり、時間を指す針1本だけでした。つまり、時計はまずは時間だけを指し示す機械だったのです。そして、これが右回り、いわゆる時計回りでした。それは、南に向けた日時計の影の動きが元になっていると言われています。
そこに、技術が発達して、「分針」、分を指す針が加わります。つまり、よく見る短針(時針)と長針(分針)の時計になります。時計の技術史では、この分単位で正確に時間を刻めるようになるのにかなりの年月がかかっています。これはガリレオとホイヘンスが振り子を元に確立し、その後、この振り子を小さくして懐中時計に収めるために脱進機を発明、改良していったのです。
さらに技術が発達して、「秒針」、秒を指す針が加わります。まずは文字盤の6の上に小さなダイヤルをつけて、そこに小さな秒針をつけたのです。これをスモールセコンドと言います。そして、軍用に腕時計が登場すると、見やすさを追求した結果、時針・分針と同じところに長い秒針をつけたのです。これをセンターセコンドと言います。
これらの間に、フランス革命があって、ほんの一時(いっとき)、時計にメートル法(10進法)を採用し、
1日 =10時間
1時間=100分
1分 =100秒
を適用しようとしました。しかし、実際に使ってみると、使いにくいということで結局は定着せず、12進法と60進法が定着していった、という歴史だったのです。
つまり、時針、分針、秒針、と、それぞれ数百年もかけて、人が使いやすいものに改良していくなかで固定していったのが、12進法であり、60進法だったわけです。