学校日記

<校長室の窓> カズオ・イシグロ氏から学ぶ

公開日
2017/12/15
更新日
2017/12/16

勝川小学校

勝川小学校 高学年の皆さんへ

今年のノーベル文学賞に、
イギリス人作家カズオ・イシグロ氏(63)が選ばれました。

彼は、日本人の両親の下で長崎市に生まれ、
5歳でイギリスに渡りました。
日本出身の作家としては、
1968年の川端康成、1994年の大江健三郎に続く3人目で、
23年ぶりの受賞となりました。

今年12月7日に、スウェーデンのストックホルムで行われた
彼の記念講演の中で、私は、次の言葉が印象に残りました。

分断(ぶんだん)が危険なまでに深まる時代、
耳を澄(す)まさなければならない。
良い作品を書き、読むことで
壁(かべ)は打ち壊(こわ)される。

貧富(ひんぷ)の格差(かくさ)の拡大(かくだい)
人種差別主義(じんしゅさべつしゅぎ)の台頭(たいとう)などを、
彼は、「目覚(めざ)めつつある怪物(かいぶつ)」
と例えています。

その怪物に立ち向かっていくために、
今こそ、文学が重要な役割(やくわり)を担(にな)わなければならない
と、彼は言っています。

さて、私が皆さんに訴えたいのは、ここからです。
カズオ・イシグロ氏のように「高い志(こころざし)」
を持った人の「思い」を知るためには、
私たち自身が、文学を愛し、文学に親しまなければなりません。

本を読みましょう!
世界の様々な文学に接しましょう!

そうすれば、
皆さんの視野(しや)が拡(ひろ)がり、
皆さんの思考(しこう)が深まり、
皆さんの感性(かんせい)が磨(みが)かれ、
皆さんの感情(かんじょう)が豊(ゆた)かになります。

さあ、今日から、ゲームに費(つい)やしていた時間を、
「本を読む時間」にしましょう!
全部の時間が無理なら、せめて「半分」を読書に!


実行(じっこう)するかしないか、
その選択(せんたく)は、皆さん自身がすることです!
無駄(むだ)で空(むな)しい時間を過ごすのか、
それとも、自分を成長させるための充実した時間を過ごすのか。

どうか良き選択を!

※カズオ・イシグロ氏の詳細は、ココをクリックしてください。
(写真出典 Yahoo!画像)