学校日記

<校長室の窓> ステレオタイプ

公開日
2017/11/07
更新日
2017/11/07

勝川小学校

勝川小学校 高学年の皆さんへ

今日は、先日の中日新聞「中日春秋」の記事を紹介しますね。

小学校4年生の伊藤七瀬さんは、ピンク色が好きな男の子だ。
幼稚園の時、ピンク色のTシャツを着ていたら、
女の子に言われたそうだ。
「男の子なのに、どうしてピンク色の服なの?」
なぜそんなことを言うのだろう。
お母さんに話すと、こんな言葉が返ってきた。
「ピンク色は、女の子の好きな色だと思う人が多いからね。
 七瀬は、女の子が青色や緑色の服を着ていたら、
 おかしいと思うかな?」

(中略)

女性の政治進出が低調(ていちょう)で、
専門(せんもん)・技術職(ぎじゅつしょく)での女性が少なく、
収入(しゅうにゅう)の男女差(だんじょさ)が大きい。
そんな状況(じょうきょう)が改まらない根底(こんてい)には、
やはり「男は青、女はピンク」式の
硬直(こうちょく)した考え方があるのだろう。

七瀬さんは、2年前、小学校に入ってからも、
「男のくせにピンクか」と言われ続けた体験をつづり、
地元・福島県会津若松(あいずわかまつ)市の
「男女平等に関する作文コンクール」で、優秀賞に輝いた。

その作文は、こう結(むす)ばれている。
これからも、同じようなことがあると思います。
でもこんどからは、自分ではっきりと、
「ぼくの好きな色なんだ」と言いたいです。

そういうひと言ひと言が、
壁(かべ)を土台(どだい)から壊(こわ)していくはずだ。


(引用おわり)

「男の子なんだから、泣くな!」
「女の子なんだから、お茶を入れなさい」など、
型(かた)にはまった考え方や固定観念(こていかんねん)を、
「ステレオタイプ」と言います。
例えば、バスの運転手というと、男の人を思い浮かべませんか。
保育士というと、女の人を思い浮かべませんか。

そうした先入観(せんにゅうかん)や思い込みなどが、
今の日本の社会の根柢にあるのです。
皆さんが社会に出て、活躍(かつやく)する時代は、
「男女平等の時代」であってほしいし、
皆さんが、そういう時代を築(きず)いてほしいと願っています。